- ファイアブロックスの技術は、バイナンスUSによるステーキングサービス拡大の一助となる。バイナンスUSが扱う、ステーキングされたトークンの種類は比較的多い。
- 今年、米証券取引員会はバイナンスUSに対し、顧客資産のカストディ業務について特に言及し、情報の要求にもっと積極的に答えるよう指示した。
取引量で世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所の米国法人であるバイナンスUS(Binance.US)は、暗号資産カストディ会社ファイアブロックス(Fireblocks)と提携して、同取引所の顧客資産が安全かつ法律に準拠した方法で取り扱われていることをユーザーと規制当局に保証するとともに、トークンのステーキングサービスを強化している。
同社はファイアブロックスのウォレット技術を使用して、カストディ業務、顧客の入出金について強化すると、両社が現地時間9月11日に発表した。ファイアブロックスの秘密鍵管理システムは、米国を拠点とするプラットフォームとしては比較的多くのステークトークンの選択肢を持つ同取引所におけるステーキングサービスの拡大にも役立つだろう。
2019年に設立されたバイナンスUSは、昨年、証券法違反を理由に、バイナンス本体、米国の関連会社、同取引所グループの創業者であるチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao)氏に対して行われた包括的な執行措置の一環として、規制当局による厳しい監視の対象となった。
今年3月、証券取引委員会(SEC)は、バイナンスUSが顧客の資産に関する情報の要求に完全には従っていないと苦情を申し立て、特に秘密鍵と管理鍵の保管と制御について言及されていた。
規制当局がセキュリティとコンプライアンスに重点を置くにつれて、プラットフォームはユーザーエクスペリエンスを犠牲にすることなくすべての要件を満たすことができるテクノロジーを使用することが重要であると、ファイアブロックスのCEOであるマイケル・シャウロフ(Michael Shaulov)氏は述べた。
「当社のウォレットインフラを統合することで、バイナンスUSはカストディ業務が堅牢となり、規制当局の要求に完全に合致することが保証される」とシャウロフ氏はCoinDeskへのメールで述べた。「ファイアブロックスを使用すると、ステーキング業務を安全かつ効率的に拡大でき、ユーザーはトークンをステーキングして報酬を獲得する際によりスムーズな体験を得ることができる。」
|翻訳・編集:T.Minamoto
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|原文:Binance.US Chooses Fireblocks to Bolster Crypto Custody, Staking Services