ビットコインは6万ドル回復、さらに上昇余地とアナリスト

景気後退懸念が根強いなか、リスク資産の主な変動要因は米国経済だと暗号資産投資会社ライズ・ラボ(Ryze Labs)は述べている。

  • ビットコイン、イーサリアムは24時間で2%〜3%上昇、暗号資産市場は13日、堅調な1日となった。
  • チャートアナリストのボブ・ルーカス氏によると、ビットコインは先週、底打ちし、日足サイクル理論に基づけば、さらに上昇するという。
  • FRBは来週、金利を引き下げる見通しだ。利上げ幅については、意見が割れている。

暗号資産(仮想通貨)市場は13日、ビットコイン(BTC)が6万ドルに迫るなど、株式市場の状況を背景に上昇した。

ビットコインは午前中、マイクロストラテジー(MicroStrategy)が1万8300ビットコイン、11億ドル相当の購入を発表した後、約1%下落し、5万7600ドルとなった。だがすぐに反発し、午後には上昇、24時間で2.2%上昇して5万9700ドルとなった。日本時間14日15時頃には、6万ドルを回復して、6万160ドル付近となっている。

イーサリアム(RTH)も2400ドル台を回復し、24時間で2.7%上昇。暗号資産分析企業のIntoTheBlockは、チェーン上のアクティビティが活発化したことで、手数料収入が1週間で約60%増加したと指摘している

市場ベンチマークのCoinDesk 20 Index(CD20)は、ポリゴン(MATIC)が2桁%の伸びを示したことを受けて2.5%上昇した。ポリゴンの上昇は、暗号資産取引所バイナンス(Binance)が、MATICのアップグレード版であるPOLを上場したことが後押しした。

米国株式が上昇するなか、S&P500は取引終了の数時間前に7月の最高値から1%以内の水準まで上昇した。金は記録的な高値を更新し続け、1オンスあたり2600ドルを初めて超えた。主要通貨に対する米ドルの下落は、資産クラス全体の上昇を支えた。

ビットコインには上昇余地

ビットコインの上昇には、日次サイクル分析に基づくなら、まだ余地が残っている可能性があると、著名なトレーダー兼アナリストのボブ・ルーカス(Bob Loukas)氏は指摘した。 テクニカル分析におけるサイクル理論では、価格は波状に動き、局所的なピークとボトムの間には一定の周期性があるとされる。

Xで投稿されたチャートによると、ビットコインは9月6日に5万3000ドルを下回る底値を付けた可能性が高く、新たなサイクルはまだ7日しか経過していない。前回のサイクルは60日以上続き、24日目にピークに達した。ビットコインが反落するまで、十分な時間があった。

「今回のサイクルにはまだ時間があり、FOMCまで強さを維持するだろう」とルーカス氏は述べた

来週の注目イベントは、18日に開催されるFOMC(連邦公開市場委員会)で、FRBによる2020年以降で初の金利引き下げとなる可能性が高い。 CME FedWatch Toolによると、引き下げ幅については、25ベーシスポイントと、50ベーシスポイントの引き下げの可能性はほぼ同程度となっており、見解は依然として分かれている。

金融緩和の見通しは、理論的にはリスク資産にとって有益だが、暗号資産投資会社ライズ・ラボは13日のレポートで、景気後退懸念が市場に重くのしかかっていると述べた。

「この局面において、主な変動要因は米国経済の状態だ」とレポートは記している。

「もし米国経済が堅調さを維持し、景気後退を回避できれば、リスク資産は上昇傾向を維持する可能性が高い。そうでない場合は、不安定な展開になるだろう」

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Eyes $60K and Likely Has More Room to Rally, Analyst Says