グルメアプリ「SARAH」は、Worldcoin(ワールドコイン)の個人認証機能「World ID」との連携を全ユーザーに拡大した。これにより、新規ユーザーだけでなく既存ユーザーもWorld IDを利用できるようになった。
同アプリを運営するSARAHによると、World ID連携の目的は口コミの信頼性向上にある。なりすましや複数アカウントによる不正投稿が業界の課題となっているなか、World IDによる厳密な個人認証がこれらの問題解決に寄与すると期待されている。
World IDは、米OpenAI創業者のサム・アルトマン氏が手掛けるWorldcoinプロジェクトの一環で、人の目の光彩などをスキャンして発行される個人認証ID。Worldcoinは、このWorld IDの発行と引き換えに独自の暗号資産(仮想通貨)「Worldcoinトークン(WLD)」を配布している。
リリースによるとWorld IDとの連携開始後、SARAHの新規ユーザー登録数は通常の2倍以上に増加したという。同社はこの反応を受け、World ID認証を行ったアカウントに対して、投稿によって獲得できるUMEトークンの配布量を増やすなどのインセンティブ導入を検討している。
代表取締役CEOの酒井勇也氏は、「World IDとの提携が多くの方々に受け入れられた」とリリースで述べた。
同社は「SARAH」アプリの他、食のデータを記録するブロックチェーン「ONIGIRI Chain(オニギリチェーン)」を開発しており、今年7月に京都で開催されたスタートアップイベント「IVS Crypto THE DEMODAY -web3 LAUNCHPAD-」で優勝を収めている。
|文:栃山直樹
|画像:リリースから