ビットコインの史上最高値へのブレイクアウトが近い可能性──過去の市場サイクルが示唆
  • 過去のサイクルの価格動向に基づくと、ビットコインは史上最高値へのブレイクアウトに向かっている可能性がある。
  • 過去データからは、価格は10万8000ドルから15万5000ドルの範囲まで上昇する可能性があることが読み取れる。

ビットコイン(BTC)は3月に7万3000ドル(約1022万円、1ドル140円換算)を記録して以来、数ヶ月にわたる厳しい調整局面に陥っており、多くの投資家が市場の天井はすでに過ぎたと確信するようになってしまっている。

しかし、最近の価格動向は、直近2回の市場サイクルにおけるビットコインの動きに似ている。これらのケースでは、一旦下落したものの最終的に年末にかけて上昇方向に転換した。これは、今後数ヶ月で史上最高値へのブレイクアウトが起きる可能性があることを示唆している。

グラスノード(Glassnode)のデータでは、3月以降の低調なパフォーマンスにもかかわらず、ビットコインは2022年11月の市場の底から見ると依然として290%上昇しており、同時期の直近2回の強気市場と同じだ。4年サイクルのこの時点で、ビットコインは2015年から2018年の強気相場で309%、2018年から2022年のサイクルで251%上昇していた。

直近2回のケースでは、上昇が最も急激だった期間はサイクルの後半、市場の天井に向かう動きの途中で発生した。ビットコインが年末まで過去2回のサイクルの範囲内にとどまれば、サイクルの底値から600~900%上昇し、10万8000~15万5000ドル(約2170万円)に達する可能性がある。

半減期の年の典型的な調整

今年の調整局面も、ビットコインの過去2回の半減期の年の価格動向を反映している。

著名なペンネームの暗号資産アナリスト、クリプトコン(CryptoCon)氏は、ビットコインは2016年と2020年にサイクル中期の天井に達し、その後数ヶ月間の横ばい相場を経て、年末の数ヶ月で上方向にブレイクしたと指摘した。

半減期イベントは4年ごとに自動的に発生し、新規トークンの発行を50%削減する。そのため、ビットコインの供給に影響を与えて希少性を生み出すと一般的に考えられている。

トレーディングビュー(TradingView)のデータによると、ビットコインは2016年6月のサイクル中の天井から40%以上下落した後、12月に上方向にブレイクした。2020年には、8月の天井から約21%下落した後、最終的に10月下旬に高値を更新した。どちらのケースでも、本当の花火は翌年に打ち上がり、1つの市場サイクルの天井に到達した。

今年、ビットコインは3月に7万3000ドルで局所的天井を記録した後、8月上旬の安値まで33%も下落した。クリプトコン氏は、典型的なサイクル中期の調整の終わりに近づいていると指摘した。

クリプトコン氏は、「サイクルの天井であるとの予測や景気後退予測などのどれなのかはともかく、誰にでも最悪を恐れる理由はある」「一方で、サイクルは予定通りに、無傷のまま続いている」とし、「すべての道は2025年の本当のビットコイン強気相場に通じている」と述べた。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Hans Eiskonen/Unsplash
|原文:Bitcoin’s Breakout to New Highs Could Be Near, Past Market Cycles Suggest