ハリス氏、暗号資産に初めて言及──ホワイトハウスは「アメリカの未来に投資する」
  • 民主党の米大統領候補カマラ・ハリス氏は、ニューヨークでの資金調達ディナーで初めて暗号資産に言及した。
  • 暗号資産予測市場ポリマーケット(Polymarket)では、大統領選に9億8000万ドル(約1400億円)以上が賭けられ、ハリス氏がトランプ氏をリードしている。
  • DEX(分散型取引所)ユニスワップ(Uniswap)のヘイデン・アダムス氏は、Xでハリス氏の声明を支持した。

米副大統領で民主党の大統領候補であるカマラ・ハリス氏は、ニューヨークでの資金調達ディナーで初めて暗号資産(仮想通貨)に言及した。ブルームバーグが伝えた。

「オポチュニティ・エコノミー(成長機会の提供を重視する経済)を構築するために、私は労働者、中小企業、創業者、イノベーターそして大企業を結集させる。我々はともに手を組み、アメリカの競争力に投資し、アメリカの未来に投資する」とブルームバーグはハリス氏の言葉を伝えた。

「我々は、消費者と投資家を保護しながら、AIやデジタル資産のようなイノベーティブな技術を奨励する。我々は、一貫性と透明性のあるルールのもと、安全なビジネス環境を作り出す」

ハリス氏の発言を受けて、DeFi(分散型金融)プロトコル、ユニスワップ・ラボ(Uniswap Labs)のCEO、ヘイデン・アダムス(Hayden Adams)氏はハリス氏を支持する姿勢を見せた。

「確かに、バイデン氏は暗号資産にとって良くなかった。そして言葉よりも行動が重要だ。

だが進歩は進歩、どこかでスタートする必要があり、奨励されるべきだ」

ユニスワップは4月、SEC(米証券取引委員会)が同社に対する強制措置を検討していることを知らせるウェルズ通知(Wells Notice)を受け取っている。

一方、共和党候補のドナルド・トランプ氏は、暗号資産をテーマにしたニューヨークのバーで、ビットコインを使ってハンバーガーを購入するなど、暗号資産支持者へのアピールを続けている。

また、トランプ氏とその家族は、World Liberty FinancialというDeFiプロジェクトを推進している。トランプ氏は最近、暗号資産メディアのRug Radioに出演し、プロジェクトと暗号資産政策をアピールした。

トランプ政権でホワイトハウス報道官を短期間だが務めた経験もあるスカイブリッジ・キャピタル(SkyBridge Capital)の創業者兼マネージングパートナーのアンソニー・スカラムッチ(Anthony Scaramucci)氏は、シンガポールで開催されたトークン2049(Token 2049)で、ハリス氏の選挙キャンペーンと連携して、暗号資産政策を策定していると語った。

同氏は7月、民主党は暗号資産規制について「恐ろしい間違い」を犯し、政策をほぼ誤ったとCoinDeskに述べている。

現在、暗号資産予測市場のポリマーケット(Polymarket)では、米大統領選に9億8000万ドル(約1400億円、1ドル144円換算)が賭けられており、ハリス氏は52%対47%でトランプ氏をリードしている。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:カラマ・ハリス氏(Shutterstock)
|原文:Harris Says Her White House Will ‘Invest in America’s Future’ Which Includes ‘Digital Assets’