カバの赤ちゃん「ムーデン」のミームコインが時価総額1億ドルを突破
  • カバの赤ちゃん「ムーデン」がインターネット上で大きな話題となり、ソラナベースのミームコインが生まれて、時価総額1億ドルを突破した。
  • あるトレーダーは、ムーデンのミームコインに1331ドルを投資し、340万ドルを手にした。
  • ムーデンの魅力は、個人ユーザー個人からドリームワークスやUFCなどの企業にも広がり、それらの企業はカバをモチーフにしたミームを作成している。

タイのバンコクにあるカオキアオ動物園で生まれたばかりのカバのムーデン(Moo Deng)は、その愛らしい仕草で多くの人々の心を捉えている。そして今、彼女は時価総額1億ドル(約145億円、1ドル=145円換算)のミームコインとなった。

このソラナベースのミームコイン「MOODENG」は9月26日に時価総額の節目を越え、ここ数カ月の間にゼロからこのレベルに達した数少ないトークンの1つになったことが、CoinMarketCapのデータで示されている。

タイをテーマにしたトークンとしては初めてこの時価総額に達したことになるが、厳密にはタイのプロジェクトというわけではないと、カセサート大学の教授で分散型取引所FWX.Financeの共同創設者であるウドムサック・ラクウォンワン(Udomsak Rakwongwan)氏は述べている。

「タイでは以前にも他のミームがあったが、タイで始まったものなので、それほど成功しなかった。軍事政権の元首相に関するトークンもあった。かなり広まりまったが、価格や時価総額は上がらなかった」と彼は話している。

「しかし、ムーデンは少し違う。なぜなら、このカバはグローバルなメディアで取り上げられ、タイ人しか知らないような政治家に関するトークンではなく、世界中の視聴者を惹きつけているからだ」。

トークンのファンページによると、保有するユニークなウォレットは1万2400に急増し、過去24時間で4850万ドル(約70億3250万円)以上の取引があったという。

Lookonchainのオンチェーンデータによると、市場の動きを正確にタイミングよく判断したウォレットでは、1331ドル(約20万円)が340万ドル(約5億円)になっている。トレーダーは人気者のカバから数百万ドルを稼いだのだ。

タイ語で「弾力のある豚肉」を意味するムーデン(Moo Deng)は7月に生まれ、今月初めに彼女の画像がオンラインで急速に広まったことで、人気のインターネット・ミームとなった。彼女には2匹の兄弟がおり、ムートゥーン(Moo Toon、煮込み豚肉)とムーワーン(Moo Waan、甘い豚肉)という名前だ。彼らもソラナや他のネットワークでトークンを生み出したが、ムーデンほどの注目を集めることはなかった。

ドリームワークス(Dreamworks)やUFCなどの企業は、ムーデンの人気の高まりを受けて、従来のイヌやネコから離れて、カバをモチーフにしたミームを制作している。

このバンコクの動物園は、資金調達のために「カバのムーデン」の商標登録に取り組んでいると報じられている。これまでのところ、動物園はミームコインや暗号資産(仮想通貨)関連のムーデンの画像を認めていない。

一方で、このトークンは真の訴求力を持つ新鮮で魅力的なミームコインだと考える人もいる。

「ムーデンはまさにミームコインのあるべき姿だと思う」と、Xユーザーで暗号資産トレーダーの@0xuberMは述べた。「本当にかわいくて面白く、そして常軌を逸したほどの大衆的な魅力があり、長期間にわたって十分な注目を集め、誰もが得られるPVEの拡大を保証する」。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Youtube screenshot
|原文:Crypto Inspired by ‘Moo Deng’ Zooms to $100M as Hippo Meme Takes Over Internet