- 9月27日のアジア市場では、投資家のリスク選好の回復を追い風に、犬をテーマにしたミームコインが大幅に上昇した。SHIBとFLOKIは15%、BONKは17%の上昇だった。
- コンフラックスのCFXは、中国人民銀行による流動性注入のニュースを受け、18%上昇した。トレーダーは特にステーブルコインへの新たな対応を受けて、「中国のイーサリアム」と呼ばれるCFXのような「中国ベータ」と見なされる資産に注目した。
- ビットコインは3%上昇し、6万5000ドルを上回る水準で取引が行われた。アメリカのビットコイン現物ETFでは3億6500万ドルという過去最大規模の資金流入が記録され、その大半がアークのARKBに流入した。一方、イーサリアムETFは若干の資金流出があったが、それでもETHは今週4%上昇した。
9月27日のアジア市場は、柴犬コイン(SHIB)とボンク(BONK)が2桁上昇し、コンフラックス(Conflux)のCFXも18%以上上昇、ミームコインも上昇した。これは、中国の中央銀行による最近の流動性注入を市場が消化したことを意味する。
「先週、アルトコインが主役となった最初の急騰の後、今週の市場はローテーションモードに入ったように見えた」と、プレスト・リサーチ(Presto Research)のリサーチアナリスト、リック・マエダ(Rick Maeda)氏はCoinDeskと共有したメモで述べた。
「AIやミームコインなど、次のストーリーを求めた一連のローテーションの中で、9月24日に発表された中国の景気刺激策のニュースにより、トレーダーは「中国ベータ」と見なされるコイン、例えばCFXやフェニックス(PHB)に注目し、両者とも好調なパフォーマンスを示した」とマエダ氏は続けた。「これが新たな体制として定着するのか、それともストーリーに基づいて取引を模索した結果なのか、見極める必要がある」。
ハッシュキーOTC(HashKey OTC)のCEOであるリ・リアン(Li Liang)氏は、資金調達率の改善を市場回復の兆しとして指摘した。
「利益を牽引しているのはソラナとビットコインのエコシステムであり、全体的な流動性が向上する中で、ミームコインに強い注目が集まっていることを示している。前述のチェーンにおけるミームコインほど爆発的ではないが、イーサリアム上のミームコイン、例えばぺぺコイン(PEPE)やSHIBも市場からの関心が高まっている」と同氏は述べた。
コンフラックスが「中国のイーサリアム」だという認識と流動性の高まりによる市場の動きとは別に、トレーダーは、ワールドワイドUSD(WUSD)との提携によりこのプロトコルがステーブルコインのサポートを開始したという最近の発表も好意的に受け取っている。
WUSDは比較的小規模なステーブルコイン(その発行者は香港で信託として登録されている)だが、最近はステーブルコイン関連の発表が相次いでおり、Ethena labs(UStb)やBitGo(USDS)から新しいプロダクトが発表され、市場はこれを好意的に受け止めている。
犬のミームコインが市場をリード
数カ月間ぶりにリスク選好が戻り、犬をテーマにしたミームコインが暗号資産(仮想通貨)市場全体をリードした。特に、柴犬コイン(SHIB)とフロキ(FLOKI)は15%、ソラナベースのボンク(BONK)は17%給湯してのセクターの利益を牽引した。
あまり使用されていないビットコインのRunes(ルーンズ)プロトコルをベースにしたよく知られていない犬をテーマにしたトークンも上昇し、投資家がよりリスクの高い賭けに踏み切る準備ができていることを示している。
Memecoin market so hot even Runes are catching bids
— TylerD 🧙♂️ (@Tyler_Did_It) September 25, 2024
– DOG is up 14% and back over $300M
– RSIC is +10% to $62M
– PUPS even at $50M but up 100% on the week
– WADDLE WADDLE is top mover +70% to $3.35M
We like the green… pic.twitter.com/rArJn34mdx
ミームコインはコミュニティ主導型で、市場がリスクオンの行動を示すと急騰する。これらはコミュニティの関与、ユーモア、共通の文化的参照を通じて価値を生み出す。また、犬、猫、カエルにインスパイアされたトークンは、ソーシャルサークルで何がよりトレンドになっているかに基づいて急増する。
ETFへの資金流入は引き続き増加
暗号資産の他の分野では、ビットコイン(BTC)が3%上昇し、6万5000ドルを上回る水準で取引が続いている。
SoSoValueによると、アメリカのビットコイン現物ETF(上場投資信託)への資金流入額は3億6500万ドル(約529億円、1ドル=145円換算)と過去最大規模の一日となり、週間の資金流入額は6億ドル(約870億円)を超えた。
この日の流入資金のほとんどは、1億1380万ドル(約165億円)のアーク(ARK)のARKBに集中し、ブラックロック(BlackRock)のIBITが9338万ドル(約135億円)、フィデリティ(Fidelity)のFBTCが7400万ドル(約107億円)で続いた。
イーサリアム(ETH)現物ETFには市場の関心が集まらず、67万5000ドル(約9787万円)近い流出が見られた。
市場データによるとETHはこの週に4%上昇したのに対し、BTCは2%の上昇にとどまった。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Holds Above $64K as China Stimulus Sends Conflux’s CFX, Dog Memes Running High