- ビットコインは9月に少なくとも9%の値上がりを見込んでおり、9月はマイナス成長という過去の傾向を覆すことになりそうだ。2013年以来、プラス成長となったのはわずか2回だった。
- 10月は歴史的にビットコインが有利で、2013年以来マイナスとなったのは2回のみだ。また、世界的な金融政策やアメリカの政治的支援を含む現在の市場環境は、強気トレンドが継続し、ビットコインが6万4000ドル前後から7万ドルに上昇する可能性を示唆している。
ビットコイン(BTC)の最悪の月は、これまでで最高の月になるかもしれない。この暗号資産(仮想通貨)は、2013年以来、9月が8回も赤字で終わっているという傾向を覆し、少なくとも9%の利益を上げる見通しだ。
そして、10月にはさらに強固な基盤を築くことになりそうだ。10月は一般的に強気相場が始まる時期であり、一部のトレーダーは、現在の6万4000ドルの水準から今後数週間で7万ドルまで上昇する可能性を視野に入れている。9月が好調に終わった場合、10月、11月、12月にはビットコイン価格が上昇する傾向にある。
9月とは対照的に、2013年以来、ビットコインが10月にマイナスで終わったのはわずか2回だけだった。その利益は60%にも達することもあり、平均でも22%の利益を記録している。
季節性とは、資産が暦年を通じて定期的に予測可能な変化を繰り返す傾向を指す。一見ランダムに見えるかもしれないが、その理由は、4月と5月のアメリカの確定申告シーズンに利益確定売りが出ることによる価値の下落から、需要の高まりを示す12月の強気な「サンタクロース・ラリー」まで、さまざまだ。
9月はビットコインの平均価値減少率が6.56%を記録していることは以前にも報じた通りであり、トレーダーは概して、価格上昇に賭けることに慎重になる。
しかし、世界的な金融緩和政策の数々、円安、ビットコインの機関投資家の採用の増加、そして市場の動きに影響を与えるアメリカの両政党が11月の選挙を前に暗号資産市場に対して好意的な見方を示した中で、ビットコインは上昇した。
この傾向は今後も続くと予想されている。
「暗号資産とマクロ資産の相関性は高く、特にS&P 500に対しては、第4四半期もマクロの背景が暗号資産価格にとって強力な追い風であり続けると我々は考えている」と、SOFAのインサイト責任者のオーガスティーン・ファン(Augustine Fan)氏はテレグラムのメッセージでCoinDeskに語った。
「さらに、カマラ・ハリス(Kamala Harris)陣営が選挙キャンペーンの一環として、リップサービスに思える暗号資産への『支援』を表明していることから、短期的な値動きには強気の見方を維持している。投資家が『押し目買い』モードに切り替えれば、ターゲットを絞ったプット戦略が人気を博す可能性が高いだろう」と彼は付け加えた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin’s Bearish September May Be Its Best Since 2013 Ahead of Bullish October