米証券取引委員会(SEC)は10月2日、リップル(Ripple)社に対する訴訟での判決を不服として控訴すると発表した。
SECは、控訴裁判所に「控訴通知」を提出。4年にわたるリップル社との裁判に判決がくだされたのは、約2カ月前のことだ。
2023年7月、裁判所は、リップル社は暗号資産エックス・アール・ピー(XRP)の機関向けの販売で連邦証券法に違反したものの、個人投資家向けの取引所を通じた販売は証券法に違反しないとの判決を下した。SECは控訴を試みたが、却下された。
今年8月、裁判所はリップル社に1億2500万ドルの罰金を課したが、SECが求めた20億ドルと比べるとわずか。裁判所はこの罰金の執行を、SECによる控訴期限を過ぎるか、裁判所が控訴を決定するまで保留した。
SEC広報担当者は「リップル社についての地方裁判所の判決は、最高裁判所の数十年にわたる判例や証券取引法に抵触するものと確信しており、主張を展開することを楽しみにしている」と声明で述べた。
当記事が公開された後、リップル社広報担当者は、ブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)CEOとスチュアート・アルデロティ(Stuart Alderoty)最高法務責任者のXへの投稿をCoinDeskに共有した。
「(SECは)重要なことすべてにおいて失敗した」とガーリングハウス氏はツイートしている。
「リップル、暗号資産業界、法の支配はすでに勝利している…XRPは証券に当たらないという状況は、現状は、今日の法として確立されている」
アルデロティ氏は、控訴について「残念だが、驚くべきことではない」と述べた。
8月のインタビューで、アルデロティ氏はCoinDeskに対し、SECが控訴裁判所を説得して地方裁判所の判決を覆すことは難しいと予想していると語った。
さらにその際、同氏は「万一、SECが上訴したなら、私はただ皆に『深呼吸して』と言うだろう」と語った。
SECは控訴通知を提出したものの、まだ控訴の申し立て自体は提出されていない(サム・バンクマン-フリード氏など、他の訴訟では、実際の控訴は控訴通知から数カ月後に提出されている)。
2日、ビットワイズ(Bitwise)はXRPに投資するETF(上場投資信託)の申請を提出している。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:9月6日、東京でのXRP Dayに登壇したリップル社のガーリングハウスCEO(CoinDesk JAPAN)
|原文:SEC Files Notice of Appeal in Case Against Ripple