ビットコイン現物ETF、3日連続で純流出
  • 10月3日にビットコイン現物ETFは5420万ドルの損失を出した。
  • 2024年に立ち上げられた525のETFのうち、上位25のうち13はビットコインまたはイーサリアム関連だ。

アメリカで上場しているビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の現物ETF(上場投資信託)は、今週、暗号資産(仮想通貨)の下落圧力に拍車をかける一因となっている。ビットコインは6%下落、イーサリアムは10%下落した。

ファーサイド・インベスターズ(Farside Investors)によると、投資家は10月3日に5420万ドル(約75億8800万円、1ドル=145円換算)をビットコインETFから引き揚げ、これで3日連続の純流出となり、3日間の合計流出額は3億6120万ドル(約505億6800万円)となった。

主な流出額は、アーク(Ark)のARKBが5800万ドル(約84億1000万円)、フィデリティ(Fidelity)のFBTCが3720万ドル(約53億9400万円)だった。ブラックロック(BlackRock)のIBITには3600万ドル(約52億2000万円)の流入があった。グレイスケール(Grayscale)のGBTCは今週590万ドル(約8億5550万円)の流出にとどまり、比較的静かな状態が続いている。

とはいえ、11のETFは取引開始以来、合計185億ドル(約2兆6825億円)の投資家の資金を集めている。また、Glassnodeのデータによると、投資家は平均で3~10%ほど投資を増やしており、平均的な預け入れコストは5万4911ドル(約796万2095円)から5万9120ドル(約875万2400円)の間となっている。

Glassnodeが使用している方法は、ETF発行上位3社を対象に、ビットコインをETFに預け入れた際の価格を記録しており、ETF投資家の損益分岐点を大まかに示すものとなっている。このデータによると、フィデリティのFBTCの投資家は5万4911ドル、グレイスケールは5万5943ドル(約811万1735円)、ブラックロックは5万9120ドルのコストがベースとなっている。

ビットコイン現物ETFの預け入れコストベース(Glassnode)

2024年、これらのコストベースはビットコインに優れた価格サポートを提供し、BTCは強気相場の調整中に何度もこの下限を試した。

同時に、イーサリアム現物ETFは3日に320万ドル(約4億6400万円)の純流出だった。流出はグレースケールのETHEからが1470万ドル(約21億3150万円)で、現在合計29億ドル(約4205億円)の流出となっている。ブラックロックETHAには1210万ドル(約17億5450万円)が流入した。ファーサイド・インベスターズのデータ​​によると、イーサリアム現物ETFの流出総額は現在5億5540万ドル(約803億3000万円)だ。

それでも、ETFストア(ETF Store)のネイト・ジェラチ(Nate Geraci)社長によると、BTCおよびETH のETFのパフォーマンスは業界標準と比較して印象的なものだという。

「2024年にローンチされた525のETFの上位25のうち13はビットコインまたはイーサリアム関連だ」とジェラチ氏は述べました。

CoinDeskのデータによると、記事執筆時点でビットコインは6万1300ドル付近で取引されており、イーサリアムは2380ドル付近で取引されている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin ETFs Register Net Outflows for Third Straight Day