ツイッターCEO、リブラ参加「絶対にない」──ジャック・ドーシー氏

ツイッター(Twitter)のジャック・ドーシー(Jack Dorsey)CEOによると、同社はリブラ協会(Libra Association)に参加しないということだ。

ザ・ヴァージ(The Verge)が10月24日(現地時間)に報じたところによると、ドーシー氏はニューヨーク市を拠点とするツイッターのイベントで、フェイスブック(Facebook)主導の仮想通貨決済スキームに同社が参加する可能性についての質問に対し、「絶対にない」と決定的に答えたという。

彼はリブラが「インターネット上で生まれた」オープンスタンダードに基づいていないと説明した。

「これはひとつの企業の恣意から生まれたものであり、私が個人的に信じていることや、私が当社に支持してほしいことと一致していない」

ドーシー氏はさらに、リブラはその目的を達成するのに、仮想通貨を中心として構築される必要はないと主張した。

ビットコインおよびライトニングネットワークの支持者としても有名なドーシー氏は今年、ビットコインネットワーク上でのオープン開発のために、スクエア・クリプト(Square Crypto)を立ち上げた。8月には、スクエア・クリプトは、ビットコイン開発者のマット・コラロ(Matt Corallo)氏を採用し、9月には、フェイスブック、ライトニングラボ(Lightning Labs)、グーグル(Google)からさらに3名の開発者を採用した。

ハリウッド・リポーター(The Hollywood Reporter)のジャーナリストであるアレックス・ウェプリン(Alex Weprin)氏のツイートによると、ドーシー氏はニューヨークで行われたイベントで、10月23日(現地時間)に行われた下院金融サービス委員会でのフェイスブック CEO マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏の証言にも言及した。

「内容の多くはアメリカの伝統に根ざしているように思われた」とドーシー氏は述べた。「1つの概念に対してあまりに多くの基盤を作ると、実験や拡張の能力が失われてしまうのではないかと案じている」

ドーシー氏はこう付け加えた。

「我々は、アメリカの人々だけにサービスを提供しているのではなく、世界中の人々にサービスを提供している。(中略)インターネットはやや新興国家のようなところがある」

ザッカーバーグ氏は公聴会で、同プロジェクトが規制要件を満たす前に開始された場合、フェイスブックはリブラ協会を脱退せざるを得ないだろうと述べた。今月初めにCoinDeskと話をしたリブラ関係者によると、リブラ協会は、予定されている2020年半ばから後半のローンチまでに、さらに約80の追加メンバーを求めているという。

翻訳:新井朝子
編集:T.Minamoto
写真:Jack Dorsey image via CoinDesk archives
原文:‘Hell No’: Jack Dorsey Says Twitter Won’t Be Joining Libra Association