- クレッドブルのファシリティ「リキッドストーン」は、高品質の流動資産、担保付きオンチェーンレンディング、貿易金融から投資家に固定利回りを提供する。
- ファンドは当初1億ドルを上限とし、来年第1四半期に5億ドルに引き上げられる予定だ。
分散型プライベートクレジットプラットフォームのクレッドブル(Credbull)は、現実資産(RWA)に特化したブロックチェーンであるプルームネットワーク(Plume Network)上に限定して、最大5億ドル(約750億円、1ドル150円換算)の新しい固定利回りクレジットファシリティであるリキッドストーン(LiquidStone)を提供する。クレッドブルが3日に発表した。
第一段階では、この商品は預け入れ期間が30日、固定利回りは年率10%で、資産そのものと利回りについて日次償還機能を備えたものになる。当初の資産上限は1億ドル(約150億円)。クレッドブルは2025年第1四半期に提供内容の拡大を計画しており、資産上限を5億ドル(約750億円)に引き上げ、預け入れ期間が90日間、年率15%の固定利回りを提供する予定だ。
利回りに加えて、個人投資家と機関投資家の両方がプルームエコシステムへの参加に対して報酬を得る可能性がある。原資産は、オンチェーンの「高品質流動資産」、担保付きオンチェーンレンディング、中小企業に焦点を当てたローン組成者によって引き受けられる高利回りの貿易金融ソリューションに分散される。
プライベートクレジットは、効率性や透明性、アクセスしやすさの向上を求めて債券やコモディティ(商品)、ファンドなどの伝統的な金融商品をブロックチェーンに導入するプロセスである、暗号資産(仮想通貨)の現実資産(RWA)トークン化の動きの先陣を切っている分野の1つだ。
rwa.xyzのデータによると、ブロックチェーンベースのプライベートクレジット市場は現在90億ドル(約1兆3500億円)規模であり、フィンテック企業のフィギュア(Figure)がプロヴェナンス(Provenance)ブロックチェーンを使用したホームエクイティクレジットラインサービスが主流となっている。これは、国際通貨基金(IMF)が2兆ドル(約300兆円)以上と推定する伝統的金融(TradFi)におけるプライベートクレジット市場のブームと比較するとまだ小規模だ。
マッキンゼー(McKinsey)出身のジェイソン・デーニ(Jason Dehni)氏がCEOを務めるクレッドブルは、ブロックチェーン技術を使用してコストを削減し、高利回りの仕組み商品へのアクセスを拡大することを目指す新規参入企業の1つ。同社の最初のファンドは今年ポリゴン(Polygon)上で発売され、バハマの規制を受けている。同社は8月にグノーシスVC(GnosisVC)が主導するベンチャーキャピタルラウンドで520万ドル(約7億8000万円)を調達した。
プルームは、RWAファイナンスに特化したイーサリアムベースのレイヤー2ブロックチェーンで、今年行われた1000万ドル(約15億円)の資金調達ラウンドでギャラクシー(Galaxy)とハウン(Haun)の支援を受けた。
|翻訳・編集:林理南
|画像:クレッドブルCEO(Credbull)
|原文:RWA Platform Credbull Rolls Out Up to $500M Private Credit Fund with Fixed High Yield on Plume Network