トランプ氏、予測市場でハリス氏を引き離す──イーロン・マスク氏が支持を表明
  • トランプ前大統領は、イーロン・マスク氏からの支持表明を受けて、ポリマーケットでハリス氏との差を広げた。
  • しかし、歴史的に選挙結果を反映してきた主要州のひとつであるネバダ州では、依然として後れを取っている。

共和党の大統領候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は、週末の集会でテスラおよびスペースXの創設者であるイーロン・マスク(Elon Musk)氏から支持されたことを受け、分散型予測市場ポリマーケット(Polymarket)のベットではライバルである民主党のカマラ・ハリス(Kamala Harris)氏を2.5ポイント上回っている。しかし、トランプ氏は、歴史的に「選挙結果を予測」してきた州の一つでは依然として遅れをとっている。

「ご覧の通り、私は単なるMAGAではなく、ダークMAGAなのだ」とマスク氏は7月にトランプ氏に対する最初の暗殺未遂事件が起きたペンシルベニア州バトラーでの集会のステージで語った。「向こう側は、皆さんの言論の自由を奪おうとしている。彼らは皆さんの武装する権利を奪おうとしている。彼らは皆さんの投票する権利を奪おうとしている」。

また、マスク氏は予測市場を支持し、世論調査よりも正確だと述べた。

大統領選挙の全国世論調査ではトランプ氏がリードしているものの、スイングステートでは劣勢だ。

トランプ氏がすべてのスイングステートで勝利するかどうかを問うポリマーケットの賭けでは、その可能性はわずか19%だ。同様に、ハリス氏について同じことを問う賭けでは、彼女も同じレベルになっている。

共和党にとって気がかりなのは、ポリマーケットの賭けでトランプ氏がネバダ州で劣勢だということだ。非営利の超党派市民団体のUSAFactsがまとめたデータによると、過去9回の選挙のうち8回で、ネバダ州を制した候補が大統領になっている。

ネイト・シルバー(Nate Silver)氏のSilver Bulletinの選挙集計データによると、民主党はここ1カ月でネバダ州での地盤を固めている。

ネバダ州はロバート・F・ケネディ・ジュニア(Robert F. Kennedy Jr)氏が高い支持率を獲得した州のひとつで、最近、ウォール・ストリート・ジャーナルは、今はしぶしぶながらトランプ氏に投票しようとしている彼の支持者たちを紹介している

しかし、全員が共和党に投票しているわけではない。同紙が紹介した元RFK支持者の多くは、特にケネディ氏の撤退後、主要政党の選択肢に非常に不満を抱いており、投票そのものを棄権することを検討している。

一方、USAFactsが収集した過去の選挙データによると、オハイオ州もまた、通常は選挙結果を「予測」する州だ。ポリマーケットによると、共和党が同州で勝利する可能性は90%だ。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Trump Leads Harris on Polymarket After Musk Endorsement, but Trails in This Key State