エセナ、ステーブルコインの準備金4600万ドルをブラックロックのトークン化ファンドなどに投資

DeFi(分散型金融)プロトコルのエセナ(Ethena)は、利回り付きのアルゴリズム型ステーブルコイン(「合成ドル」とも呼ばれる)を発行し、現在、時価総額は25億ドル(3750億円、1ドル150円換算)にのぼる。

エセナは10日、裏付け資産のうちの4600万ドルをブラックロック(BlackRock)のトークン化ファンド「BUIDL」、Mountainの「USDM」トークン、Superstateの「USTB」、メーカー(Maker)からリブランディングしたSkyの「USDS」に投資すると発表した

BUIDLに約1800万ドル、USDSに1300万ドル、USDMに800万ドル、USTBに700万ドルを割り当てる予定という。

USDeは、現物のビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を保有し、同量のデリバティブをショート(売却)することで、資金調達金利の差額をマネタイズしている。これにより、プロトコル収益から生じた余剰資金の利回りを得ることができ、資金調達金利がマイナスになった時の保険となる。

こうしたエセナの動きに象徴されるように、DeFiプラットフォームやDeFiプロトコル財団がブロックチェーンから離れることなく、暗号資産市場からトークン自体からとは別の利回りを獲得するために、米短期国債などの現実資産(RWA)で裏付けされたトークンに準備金(ステーブルコインの裏付け資産)の一部を投資する動きが拡大している。

こうしたトレンドの後押しで、rwa.xyzのデータによると、トークン化ファンド(主にトークン化MMF)は、1年で3倍の22億ドルに拡大したという。

エセナは7月、準備金をトークン化ファンドに投資する計画を発表した。約25のトークン化ファンド発行体が自社プロダクトへの投資を求めた。

準備金として蓄積された資金は、トークン化ファンドに自動的に投資されることはなく、個別に決定されるとエセナの広報担当者はCoinDeskに語った。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Ryan Quintal/Unsplash, Modified by CoinDesk
|原文:Ethena Picks BlackRock’s BUIDL, Mountain, Superstate and Sky’s USDS for $46M Tokenized RWA Investment