- ビットコイン(BTC)は、S&P500におけるプラスの動きと中国の景気刺激策への期待の影響を受けて、24時間で4%上昇し、65000ドル(約969万円、1ドル=149円換算)を超えた。
- トレーディング会社QCPキャピタル(QCP Capital)は、現在の価格変動と2016年と2020年の米国における選挙前の価格変動との類似点を強調し、選挙前の数週間でビットコインが大幅に上昇し、「アップトーバー(Uptober)」と呼ばれる、10月は値上がりするという楽観論を後押しするパターンを示唆した。
- S&P500も最高値で始まり、暗号資産(仮想通貨)のパフォーマンスと相関することが多い強気の市場トレンドを示している。
ビットコインは米国時間10月14日午前の取引時間中に65000ドル(約969万円)を超え、S&P 500指数は新たな最高値で始まった。一部のトレーダーは、過去の米国大統領選挙前に見られた歴史的な価格パターンが、11月の投票を前に強気となる理由に当たるかもしれないと主張している。
データを参照すると、ビットコインは本記事執筆時点で過去24時間に4%上昇しており、幅広く最大規模のトークンを追跡するCoinDesk 20(CD20)は3.1%上昇している。
ロイターによると、SPXは企業収益と経済データの発表が多くなされる週を目前に、取引開始時に14.8ポイント(0.25%)上昇して5829.81となった。
ビットコインは、アジア時間10月14日早朝に、62000ドルから65000ドル(約924億円から969万円)に上昇し、ビットコインとイーサリアム(ETH)のレバレッジド・ショート、つまりこれらトークンの値上がりに反対するベットが8000万ドル(約119億円)以上清算された。この素早い動きは、中国市場への将来の刺激策に対する期待が新たに高まったことによるもので、暗号資産を含むリスクの高い資産が動く傾向にある。
トレーディング会社QCPキャピタルは、今回の動向は2016年と2020年における米国での選挙前のビットコイン価格変動に似ていると述べた。
「2016年を振り返ると、ビットコインは3か月以上非常に狭い範囲で取引されていた」とQCPのトレーダー陣はブロードキャストメッセージで述べた。「ビットコインが600ドル(約8.9万円)から上昇し始めたのは、選挙日の3週間前になってからで、1月の第1週までに価格は最終的に2倍になった。」
そして「同様に、2020年、ビットコインは半年にわたって退屈な範囲内で行き詰まり、選挙日のわずか3週間前に11000ドル(約164万円)から上昇し始め、1月までに42000ドル(約625万円)の高値に達した」と付言された。
「今日の上昇は、アップトーバーの楽観論が薄れつつある中で、市場に希望の光を与えた」と同トレーダー陣は10月が歴史的に持つ強気の季節性に言及して述べた。
2013年以降、10月が赤字で終わったのは2回だけであり、最高60%、平均22%の上昇を記録し、投資家のリターンにとって最高の月となった。しかし、過去2週間の価格はほぼ安定しており、投資家の期待は薄れている。
ビットコインの価格は現地時間9月30日時点で約63330ドル(約944万円)だったので、月初からわずかに上昇している。
CoinDeskの分析によると、10月における上昇のほとんどは月の後半に起こる傾向があり、16%もの価格上昇は通常10月15日以降に見られる。
|翻訳・編集:T.Minamoto
|画像:Giovanni Calia/Unsplash
|原文:Bitcoin Breaks $65K, as Price Action Compared to Prior U.S. Election Cycles