トランプ氏のワールド・リバティ・ファイナンシャル、トークン販売前に10万人の認定投資家をホワイトリストに登録
  • トランプ一家が運営にかかわる暗号資産(仮想通貨)プロジェクト、ワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial:WLFI)は、10万人以上におよぶ米国での認定投資家をホワイトリストに登録した状態で、現地時間10月15日にWLFIトークンのプレセールを開始する予定だ。
  • このプロジェクトは3億ドル(約447億円、1ドル=149円換算)の調達を目指しており、バリュエーションは15億ドル(約2235億円)となる。
  • ​​WLFIは同プラットフォームのガバナンストークンとして機能し、ユーザーは借り入れ、貸し出し、その他のDeFi(分散型金融)の活動に参加できるようになる。

​​トランプ一家が支援するワールド・リバティ・ファイナンシャルは、現地時間10月15日に行われる予定であるトークンのローンチに先立ち、10万人以上におよぶ米国での認定投資家をホワイトリストに登録したと、同プロジェクトは現地時間10月14日のXスペースで発表した。

ワールド・リバティ・ファイナンシャルのWLFIトークンの先行販売は、現地時間10月15日午前、つまりドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が共和党の指名を受けた候補である大統領選挙のちょうど3週間前に開始される。

トランプ氏はこのプロジェクトの「最高暗号資産擁護者(チーフ・クリプト・アドボケイト)」であり、同氏の息子のうち2人、エリック(Eric)氏とドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr)氏は「Web3アンバサダー」であり、バロン(Barron)氏は「DeFiビジョナリー」の役職を持っている。

米国では、認定投資家は証券取引委員会によって、上場前の株式などの未登録証券への投資を許可されている。彼らは、年間収益20万ドル(約2980万円)、総資産100万ドル(約1.5億円)以上など、決まった収入と純資産の基準を満たさなければならない。

創業者のザカリー・フォークマン(Zachary Folkman)氏とチェイス・ヘロ(Chase Herro)氏は、同スペースにおける電話会議で、米国以外の投資家はホワイトリストに登録される前に現地の規制の対象となっていたと述べた。このスペースには、Aaveの創業者スタニ・クレチョフ(Stani Kulechov)氏、レイヤー2ネットワークであるスクロール(Scroll)の共同創業者サンディ・ペン(Sandy Peng)氏、ポリチェーンキャピタル(Polychain Capital)の上席リサーチ暗号学者のルーク・ピアソン(Luke Pearson)氏など、多くの著名な暗号資産関係者が出席した。

トークンの販売で3億ドルを調達予定

このプロジェクトは、トークンの販売で3億ドル(約447億円)を調達し、評価額を15億ドル(約2235億円)とすることを目指している。WLFIは同プロトコルのガバナンストークンとして機能し、ユーザーはプロトコルの変更やさらなる戦略に対して投票を行う。

ワールド・リバティ・ファイナンシャルは、ユーザーが暗号資産を借りたり貸したり、流動性プールを作成したり、ステーブルコインで取引したりできる統合プラットフォームになるとフォークマン氏とヘロ氏は付け加えた。

ただし、ガバナンスに関するすべての決定は、いかなる変更も法律に準拠していることを保証するために、米国の規制に沿ったものとなる。

​​これまでNFT(非代替性トークン)に手を出し、パブリックウォレットでイーサリアム(ETH)を保有していたトランプ氏は、当選すればアメリカをビットコイン(BTC)と暗号資産の世界的な大国にすると誓っている。トレーダーたちは、暗号資産にそれほど好意的ではないとみられている民主党のカマラ・ハリス(Kamala Harris)氏と比べて、トランプ氏の勝利は業界にとって強気材料だと大方は見ている。

現在、トランプ氏は選挙に勝つ可能性がわずかに高く、ポリマーケット(Polymarket)はトランプ氏の勝算を53.8%、ハリス氏の勝算を45.6%としている。

|翻訳・編集:T.Minamoto
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|原文:Trump-Backed World Liberty Financial Whitelists 100K Accredited Investors Ahead of WLFi Launch