イーロン・マスク氏が率いる電気自動車メーカーで、ビットコインを大量保有しているテスラ(Tesla)はオンチェーンデータによると、保有するビットコイン(BTC)706億ドル(約1140億円、1ドル150円換算)相当すべてを未確認のウォレットに送金したという。同社がビットコインを売却している可能性が高まっている。
暗号資産データ企業のアーカム・インテリジェンス(Arkham Intelligence)によると、テスラに紐づけられたウォレットは15日、所属が未確認のウォレットにビットコインを移し始めた。
ビットコイントレジャリーズ(BitcoinTreasuries)のデータによると、テスラは米国の上場企業の中で4番目に多くのビットコインを保有。ソフトウェア企業のマイクロストラテジー(MicroStrategy)、ビットコインマイニング企業のマラソン・ホールディングス(Marathon Holdings)およびライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)に次いでいた。
テスラは2021年2月に15億ドル相当のビットコインを購入したが、ここ数年で、保有していたビットコインの大半を売却している。アーカム・インテリジェンスによると3月時点で、テスラが保有していたビットコインは約1万1509BTC、約7億7000万ドル相当だった。
また、マスク氏は以前、テスラはビットコインによる支払いを受け付けると発表したが、環境への懸念から、計画はすぐに取り下げられた。
テスラやスペースX(SpaceX)など、マスク氏の一部の企業がビットコインを保有している以外は、同氏がビットコインをどれほど重視しているかはわからない。マスク氏は7月、YouTubeで配信されたインタビューで「ビットコインや、おそらく他の暗号資産にはある程度のメリットがある」と考えているが、自身のお気に入りはドージコイン(DOGE)と語っている。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Shutterstock
|原文:Is Elon Musk Selling Bitcoin? Tesla Transfers All $760M of Its BTC to Unknown Wallets.