ApeCoinトレーダー、オプション市場で大胆な賭け
  • トレーダーたちは、アルトコインに焦点を当てたデリバティブ取引所であるパワートレードで、APEのコールオプションに殺到している。
  • 一部のトレーダーは、強気の見通しを示す2.2ドルでコールオプションを購入した。

エイプコインエコシステムのガバナンスおよびユーティリティートークンであるAPEは、週末以来、その価格が2倍の1.50ドルに上昇し、より広範な市場の上昇を牽引している。

アルトコイン(代替暗号資産)に紐づくデリバティブに焦点を当てた暗号資産取引所であるパワートレード(PowerTrade)におけるオプション取引の活発化は、最近の強気な勢いが短期的に持続する見通しであることを示唆している。

パワートレードは10月21日、CoinDeskに対し、APEオプションの建玉が1日で800%以上急増し、26万3000(39万4500ドル、約5920万円:1ドル=150円換算)に達したと述べた。さらに、急上昇の可能性を予想したコール・オプションまたはデリバティブが80%以上を占めていると付け加えた。コールの買い手は、原資産に対して暗黙のうちに強気だ。

ほとんどの取引は10月22日と10月25日の満期契約に集中しており、トレーダーは行使価格が2.2ドルと、APEの市場価格よりも50%近く高い、アウト・オブ・ザ・マネー(OTM)の高行使価格のコールを購入している。

APEオプションの活発な動きは注目に値する。トークンの時価総額がわずか10億ドル(約1500億円)であり、アルトコイン市場の高度化が進んでいることを示している。とはいえ、主要なオプション取引所であるデリビット(Deribit)に上場されているビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)オプション契約にロックされている数十億ドルと比較すると、建玉および取引高ははるかに少ない。

強気の期待は、ApeChainのメインネットの立ち上げとLayerZeroの統合に起因している可能性が高い。

パワートレードは、1つの契約が1APEを原資産とする、ヨーロッパスタイルの米ドル決済オプションを提供している。この取引所は2022年末にオプション市場向けの見積依頼(RFQ)実行方式を導入し、マルチレッグ戦略を単一の手段として実行できるようにした。

21日には、44種類のアルトコインに関連するオプション取引で5000万ドル(約75億円)という記録的な取引高を記録し、アイゲンレイヤー(EIGEN)、アプトス(APT)、アーク(ARK)、ピスネットワーク(PYTH)など、さらに数種類のアルトコインに関連するオプション取引の提供を計画している。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:ApeCoin Traders Make Bold Moves in PowerTrade’s Altcoin Options Market