- MakerDAOのコミュニティは、Skyブランドの廃止について議論する。
- 正式なガバナンスに関する投票は11月4日に予定されている。
MakerDAOは、ブランド再構築への反応が今ひとつだったことと、ステーブルコインのUSDSのローンチが成功したことを受け、Skyブランドを廃止することを検討している。
8月にローンチされたUSDSは、ネイティブトークン報酬を提供し、既存の合成ステーブルコインDAIと並行して運用されるように設計されており、DAIは変更なしで残る。オンチェーンデータによると、供給量は12億ドル(約1800億円、1ドル=150円換算)で金利は6.5%となっている。コミュニティメンバーの間では、このローンチは成功したと考えられている。
「DeFiコミュニティがMakerブランドをどれほど愛し、信頼しているかがこれまで以上に明らかになった」と、Skyの創設者のルーン・クリステンセン(Rune Christensen)氏はガバナンスフォーラムに書いている。「ブランドとその象徴である安定性、安全性、DeFiの規模に対して、強い親和性があった。また、MKRトークンを保有することに多くのコミットメントがあり、SKYにアップグレードすることには多くの抵抗があった」。
クリステンセン氏は、コミュニティの懸念に対処するために3つの提案が検討されていると書いている。最近の勢いをもとにSkyを中核ブランドとして継続する、Makerブランドを本来のアイデンティティに戻す、MKRを唯一のガバナンストークンとして復活させる、または、確立された信頼性と安定性を維持しながら現在のエコシステムと一致するリフレッシュしたブランドでMakerを復活させる、という3つの提案だ。
複数の投稿者が指摘しているように、MKRに代わるSkyエコシステムの中核となるガバナンストークンとしてSKYが導入されたが、期待されたほどの成長は実現していない。
この2週間で、SKYは23%下落している一方で、幅広い暗号資産のパフォーマンスを測定するCoinDesk 20指数(CD20)は10%上昇している。CoinDeskのデータによると、ガバナンストークンであるMKRは前年比で24%下落している。
規制順守を確保するために導入され、物議を醸した「フリーズ機能」も、明確な有用性の欠如と潜在的な長期的リスクが批判されている。
ブランド変更に1379万DAIと9535MKR(合計約2500万ドル、約37億5000万円)が費やされたことを受け、クリステンセン氏は、MakerDAOがコミュニティコールを開催し、ブランド変更に関するフィードバックを集めると述べた。その後、プラットフォームは11月4日に正式なガバナンス投票を実施し、次のステップを決定する。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:MakerDAO Contemplates Dropping Sky Brand as Community Debates