ナイジェリアで拘束されていたバイナンス幹部、8カ月ぶりに釈放
  • ナイジェリアでマネーロンダリングの容疑で拘束されていたバイナンス幹部のティグラン・ガンバリャン氏は容疑が取り下げられ、ナイジェリアを出国した。
  • アメリカ在住のガンバリャン氏の弁護士はCoinDeskに対し、「彼は飛行機に乗っている」と語った。

マネーロンダリングの容疑でナイジェリアに拘留されていたバイナンス幹部のティグラン・ガンバリャン(Tigran Gambaryan)氏は、容疑が取り下げられた後、ナイジェリアを出国した。

彼の家族の広報担当者は10月24日、同氏が前日夜にクジェ刑務所から釈放され、その後、ナイジェリアを出国したことをCoinDeskに認めた。

ガンバリャン氏の弁護団のアメリカ在住の弁護士はCoinDeskに対し、「彼は飛行機に乗っている」と語った。

ガンバリャン氏の健康状態は刑務所内で悪化した。保釈申請は却下されたが、10月23日、海外で治療を受けるために釈放が承認された。

「政府は事件を再調査し、第2被告(ガンバリャン氏)が第1被告(バイナンス)の従業員であり、第1被告の立場は第2被告よりも影響力が大きいことを考慮し、また、いくつかの重大な国際的および外交的理由も考慮した結果、国家は第2被告に対する訴訟を取り下げようとしている」と、ナイジェリア経済金融犯罪委員会の検察官は法廷で述べた。

彼の妻であるユキ・ガンバリャン(Yuki Gambaryan)さんは、夫の釈放を求める運動を展開してきた。

「ついにこの日が来たことは、本当に大きな安堵です。この8カ月間は悪夢のような日々でした」と彼女は語った。彼女は、ガンバリャン氏の釈放に向けて尽力したアメリカ政府に感謝の意を表した。

ガンバリャン氏は人道的見地から釈放され、治療を受けるためにアメリカに戻ってきたとアメリカの国家安全保障問題担当大統領補佐官のジェイク・サリバン(Jake Sullivan)氏は声明で述べた。 刑務所に収監されていた間、ガンバリャン氏はマラリア、肺炎、扁桃炎を発症し、合併症により車椅子が必要な状態となった。

「ティグラン・ガンバリャン氏がナイジェリアで約8カ月にわたる拘束に耐えた後、ようやく釈放されたことに、我々は深く安堵し、感謝している」と、バイナンス(Binance)のリチャード・テン(Richard Teng)CEOは声明で述べた。

バイナンスは現在もナイジェリアで2件の裁判が進行中であり、1件はマネーロンダリング、もう1件は脱税に関するものだ。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock/Consensus
|原文:Binance’s Tigran Gambaryan Has Left Nigeria Following 8-Month Detention