月足は2カ月連続の陽線へ
- ビットコインの10月の月足は現在のところ21%ほど上昇しており、2カ月連続の陽線を記録することがほぼ確定しています。今月は6月の過去最高値を僅かに更新し、1120万円台まで上昇しました。月足は3カ月ぶりに移動平均線(3EMA)を上回り、強い値動きとなっています。8月には3カ月連続陰線を記録し、一時700万円近辺まで下落しましたが、結果として押し目となってその後買い戻される展開となっています。
週足は3週目から強い買いが発生
- 週足は10月の初週から8週間平均線(8EMA)を超えており、現在は移動平均線から上離れする形となっています。3週目から相場は大きく上昇しており、10%、0.5%、6%と月の後半に買われました。週足は前月から強気のチャートが維持されています。
10月の日足がEMAを下回ったのは数日間だった
- 10月の日足チャートは6月からの高値から引いたトレンドラインを突破すると大きな押し目を付けることなく現在も上昇しています。10月は日足が2週間移動平均線(14EMA)を下回ったのは5日間のみで、押し目で買うチャンスが少ない1カ月となりました。相場の底堅さが際立った月と言えます。今週に入り1040万円からさらに強い買いが入り、相場は一気に過去最高値を更新しました。
取引所保有BTCは減少傾向
- 取引所が保有するBTC数量は足元で減少傾向にあります。ユーザーが取引所から現物を引き出しており、売り圧力が低下していることを示唆しています。6月後半から同指標は上昇していましたが、これをほぼ消化する動きとなっています。相場がこのまま上昇すると供給不足となり、価格がさらに上昇する可能性があります。
米ETFの保有BTCは最高値を記録更新
- 米国で提供されている現物ETFは足元で最高値を記録しています。最も買われているのはBlackRockのETFで41.7万BTC、次いでGrayscaleの22.0万BTC、3番目に18.8万BTCとなっています。7月後半からETFは売られる傾向となっていましたが、9月には売りが一巡し10月には上昇に転じています。足元の相場の底堅さはETFの強い買い需要が一因となっています。
まとめ
- 先月までのチャートは日足と週足が強気な形となっていましたが、今月は月足でも移動平均線を超えており、全てのチャートが強気トレンドとなっています。年末はアノマリー的に上昇する傾向が強いビットコインだけに、現在のチャートからは今年も買われることが予想されます。足元では米ETFへの強い買い需要を背景に取引所保有BTCが減少しています。年末相場に向けて供給不足となれば最高値を大きく更新する可能性を秘めていると言えます。
|文:真田雅幸/bitbankマーケット・アナリスト
|編集:CoinDesk JAPAN編集部
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