- ビットコイン価格は、この24時間で4%近く下落し、7万2500ドルから6万9000ドルをわずかに上回る水準まで値を下げた。暗号資産全体の時価総額は5.5%減少した。
- 恐怖と貪欲指数は10月30日に「極度の貪欲」を示し、市場センチメントのピークを告げるシグナルを発した可能性がある。11月1日には、指数は「欲望」を示し、さらなる価格の修正が起こる可能性を示唆した。
- 先物ポジションのほぼ90%がロング(価格上昇を予想)となり、急激な修正前の強気な市場心理を浮き彫りにした。
ビットコイン(BTC)価格は、週末を前に利益確定の売りが続くなか、過去24時間で4%近く下落し、2億5000万ドル(約375億円、1ドル=150円換算)を超える強気のベットが清算されるなど、より広範囲な市場の後退を引き起こした。
BTCは10月30日早朝の7万2500ドルから11月1日早朝には6万9000ドル強まで下落し、トークンが10月28日以降に上げた利益を帳消しにした。他の主要な暗号資産(仮想通貨)も連動して下落し、市場全体の時価総額は5.5%減少した。
一方、暗号資産市場のセンチメントとボラティリティを追跡する、広く注目されている「恐怖と貪欲指数」は30日に「極度の貪欲」レベルを示したが、これは歴史的に局所的な天井の兆候だ。
この指数は暗号資産市場における感情的な反応を測定することを目的としており、極度の恐怖は買いのチャンスである可能性があることを示唆する一方で、極度の貪欲は市場の調整が迫っていることを示す可能性がある。1日のアジア時間午後には、この指数は「強欲」を示しており、価格がさらに調整される可能性を示唆している。
この価格変動は先物トレーダーに痛手を与えた。ビットコインに連動する先物への賭けは8800万ドル(約132億円)の損失を記録し、続いてイーサリアム(ETH)先物で4400万ドル(約66億円)の清算、ソラナ(SOL)とドージコイン(DOGE)の先物ではそれぞれ1500万ドル(約22億5000万円)近くの損失となったことがCoinGlassのデータで示されている。
先物取引のほぼ90%は強気で、11月5日のアメリカの選挙を控えた週末に価格が上昇すると予想していた。過去数週間の市場状況は、世界的な金融政策やアメリカの政治的支援など、強気トレンドが続いていることを示し、今後数週間でBTCを8万ドルにすることを目標とするトレーダーもいる。
清算は、トレーダーが証拠金要件を満たせないために取引所がトレーダーのレバレッジポジションを強制的にクローズするときに発生する。大規模な清算は、パニック売りやパニック買いなどの市場の極端な状況を示している可能性がある。
清算が連鎖的に続くことは、市場の転換点を示唆している可能性があり、市場センチメントの過剰反応により価格反転が差し迫っている可能性がある。
今回の清算は、ビットコインの未決済建玉が今週初めに430億ドル(約6兆4500億円)を超えて過去最高水準に達し、1日早朝に410億ドル(約6兆1500億円)強に下落したときに発生した。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Price Drop Leads to $250M Bullish Liquidations; Crypto Sentiment Indicator Signals Top