元ソフトバンクのM&A担当、蘭ビットフューリーの日本代表に就任──ブロックチェーン、AI開発をアジアで加速

ソフトバンクグループの超大型買収案件を手がけてきた紺野勝弥氏が10月31日付けで、ブロックチェーンやAI(人工知能)などの開発を行うオランダ企業「ビットフューリー」(Bitfury Group)の日本代表に就任した。紺野氏はアジアにおける企業や政府、個人顧客向けのソリューション開発を加速させるという。

スプリント、アーム買収に携わった紺野氏

紺野氏は、約8年間にわたりソフトバンクに勤務し、米スプリントの買収や半導体設計大手アームホールディングスの買収のための資金調達、ベンチャー投資などに携わってきた。その後、2016年10月に仮想通貨・フィンテック企業のQuoine(コイン)に入社。同氏はQuoineが提供する仮想通貨取引所「Liquid by Quoine」(リキッド・バイ・コイン)を統括してきた。

ビットフューリーはAIやブロックチェーン技術、デジタル通貨領域におけるグローバル拡大を進めている。同社はビットコイン・ブロックチェーン向けのセキュリティ・インフラを提供する企業でもある。

ビットフューリーのCEO(最高経営責任者)兼共同創業者のヴァレリー・ヴァヴィロフ氏は、「日本はもっとも革新的な社会を形成しており、ブロックチェーンやAI(人工知能)、高性能コンピューティングなどの最先端テクノロジーにおける重要な成長市場だ」と述べた上で、「紺野氏とともに顧客との新しい関係を構築し、企業がより安全かつ効率的に事業を運営するために必要な製品を設計していくことを楽しみにしている」と付け加えた。

文:小西雄志、佐藤茂
編集:濱田 優
写真:多田圭佑