国家主席がブロックチェーン開発加速を明言、暗号法成立。中国で進む変化─10月24日-11月1日【1週間のニュース】

過去1週間に起きた仮想通貨(暗号資産)・ブロックチェーン分野のニュースを振り返ろう。10月24日(木)-11月1日(金)には、習近平・中国国家主席がブロックチェーンに言及したほか、中国で「暗号法」の法案が可決されるなど、中国に関するニュースが多く見られた。

10月24日──習主席、ブロックチェーン開発加速を明言

習近平・中国国家主席が中央委員会政治局の研究会で、 「イノベーションのための重要な突破口として、ブロックチェーンを捉えなければならない」と述べ、ブロックチェーン開発を加速させる必要性を示唆。これを受けてブロックチェーン関連の中国テクノロジー株は高騰した。

10月26日──中国で「暗号法」が成立

中国の第13期全国人民代表大会常務委員会が、暗号ビジネスの発展などを目的とした「暗号法」の法案を可決した。2020年1月1日に施行される。

10月28日──中国人民銀行が商業銀行にブロックチェーン導入を求める。デロイトなど不動産の証券トークン化実験 ほか

中国の中央銀行が商業銀行にブロックチェーン技術の導入求める

中国の中央銀行にあたる「中国人民銀行(PBoC)」のテクノロジー部門トップが、商業銀行にデジタルファイナンスでのブロックチェーン技術の導入を求めた。同行のLi Wei氏が上海でのフォーラムで述べた。

パクソス、ブロックチェーンで株式決済の実証実験へ

米国証券取引委員会(SEC)はパクソスに対し、ブロックチェーンを用いた株式決済に関するノーアクションレターを発行した。パクソスはニューヨークを拠点とする取引所で、ステーブルコインを発行している。同社の新たなサービスを利用するのは、クレディ・スイスとソシエテ・ジェネラルの2社。

デロイトが「不動産の証券トークン化」実験

デロイトトーマツコンサルティングが、不動産の証券トークン化の実証実験を10月16日から開始したと発表した。 日本セキュリティトークン協会(JSTA)もオブザーバーとして参加している。

文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Shutterstock