ナンセンがビットコイン・レイヤー2に進出──ビットレイヤーに分析を提供へ
  • ナンセンは、ビットコインブロックチェーンのレイヤー2であるビットレイヤーに分析を提供する予定だ。このエコシステムへの進出は今回が初めて。
  • ビットレイヤーは7月にフランクリン・テンプルトン主導で1100万ドルの資金調達を行った。BitVMコンピューティングパラダイムをベースにしており、ビットコインブロックチェーン上でイーサリアム風のスマートコントラクトを促進することを目指している。

ブロックチェーンデータプロバイダーのナンセン(Nansen)は、ビットコインブロックチェーンのレイヤー2であるビットレイヤー(Bitlayer)に分析を提供すると表明した。このエコシステムへの進出は今回が初めて。

ブロックチェーンネットワークで何が起きているかをユーザーがリアルタイムで確認できるナンセンは、「そのデータと分析が提供する洞察力によって、ビットコインブロックチェーンのレイヤー2でのより効率的な意思決定に向けた道を開くことを目指す」と述べた。11日に電子メールで発表された。

ビットレイヤーは7月にフランクリン・テンプルトン主導で1100万ドル(約17億500万円、1ドル155円換算)の資金調達を行った。BitVMコンピューティングパラダイムをベースにしており、ビットコインブロックチェーン上でイーサリアム風のスマートコントラクトを促進することを目指している。

スマートコントラクトに対する備えは、イーサリアムのようなネットワークの重要な柱だが、ビットコインブロックチェーンでは過去の期間にほとんど存在しなかった。これがあれば、ネットワークは分散型金融(DeFi)や分散型アプリケーション(dApps)におけるブロックチェーンのイノベーションをサポートできる。

BitVMは、トランザクション(取引)量をさばくためにビットコインブロックチェーン上に別の補助ネットワークを必要とするが、メインネットワークのセキュリティを活用している。

ビットコイン(BTC)はデジタル資産市場の時価総額合計の約60%を占めており、他のすべてのネットワークを合わせた時価総額を余裕で上回っている。したがって、ビットコインブロックチェーン上でイーサリアム風の分散型プロジェクトが可能になれば、現時点で他のエコシステムが到底及ばない流動性価値や流動性を解き放つ可能性がある。

11日の発表によると、ビットレイヤーのメインネットは4月にローンチされ、それ以来280のプロジェクトがデプロイされている。価値合計は約3億ドル(約465億円)に達しているという。

|翻訳・編集:林理南
|画像:ナンセンの共同創設者2人(Nansen)
|原文:Nansen Expands to Bitcoin Layer 2, Will Provide Analytics for Bitlayer