- ビットコインは、コインベースで一時9万100ドルを記録したが、その後すぐに反落した。
- 暗号資産価格の乱高下によって、CoinGlassによると9億ドル以上のレバレッジ・ポジションが清算された。
- エックス・アール・ピー、ステラ・ルーメン、ヘデラは15〜18%上昇し、CoinDesk 20 Indexを上回るパフォーマンスを見せた。
暗号資産(仮想通貨)の強気相場は止まる気配を見せず、ビットコイン(BTC)は米暗号資産取引所コインベース(Coinbase)で9万ドルを超え、新たなマイルストーンを達成した。
ビットコインは米時間12日早くに約5%、8万5000ドル台前半まで下落した。だが、すぐに反発し、米国の取引時間終盤に向け、コインベースで9万100ドルの史上最高値を記録した。複数の取引所データを追跡するCoinDesk Bitcoin Index(XBX)では、そのタイミングで9万ドル超えとはならず、8万9971ドル。
9万ドルという水準は、少なくとも短期的にはビットコインの上昇にとって大きなハードルとなる可能性がある。暗号資産取引所バイナンス(Binance)では、BTC-USDTの注文板には9万ドルでの売り注文が積み上がっていた。オプション市場も、ビットコインの上昇は9〜10万ドルのレンジで失速する可能性を示している。
実際、9万ドル超えからわずか数分で価格は反落、ビットコインは8万8500ドルまで下落したが、それでも24時間で0.9%上昇しており、横ばいだったCoinDesk 20 Index(CD20)を上回った。
イーサリアム(ETH)とソラナ(SOL)は2~3%下落したが、エックス・アール・ピー(XRP)、ステラ・ルーメン(XLM)、ヘデラ(HBAR)は15~18%上昇し、好調なパフォーマンスを示した。
暗号資産価格の乱高下によって、CoinGlassによると24時間で、9億4000万ドルのレバレッジ・ポジションが清算された。8月5日の下落時以来最大の金額で、この日、日本円キャリー取引の解消でビットコインは一時的に5万ドルを割った。
トランプ氏が米大統領選に勝利して以来、暗号資産価格は上昇を続けている。投資家は、暗号資産フレンドリーな規制を期待して資金を投入しており、インフレの沈静化、堅調な経済成長、世界的な金融緩和が追い風となっている。
「個人投資家よりも機関投資家の方が政府のシグナルに動かされている」と暗号資産カストディ・サービスを提供するアンカレジじ・デジタル(Anchorage Digital)のCEO兼共同創業者ネイサン・マコーリー(Nathan McCauley)氏は述べた。
「来年、暗号資産に好意的な政府が誕生するという期待が、これまでに見たことのないレベルで機関投資家の触媒となっている」
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:コインベースでのビットコイン推移(TradingView)
|原文:Bitcoin Blasts to $90K as Crypto Rally Shakes Out $900M of Leveraged Bets