- AI企業のジーニアス・グループは現在および将来の準備金の90%をビットコインで保有することを約束した。
- 同社は当初1億2000万ドル相当のビットコインを取得する計画だと述べた。
- この決定は、暗号資産業界の経歴を持つ複数の人物を招いた取締役会レベルの再編に続くものだ。
AI(人工知能)企業のジーニアス・グループ(Genius Group)はプレスリリースで、ビットコイン(BTC)を主要財務資産として採用し、現在および将来の準備金の90%をビットコインで保有することを約束したと発表した。
シンガポールを拠点とする同社の株価は、プレマーケット取引で50%上昇したが、その後反落し、上昇分の多くを失った。本記事執筆時点では、11日の終値から10%高い1株0.70ドルを維持している。
同社は、当初1億2000万ドル(約186億円、1ドル155円換算)相当のビットコイン(現在価格で約1380BTC)を取得し、長期保有する計画だと述べた。また、同社のエドテック(教育とテクノロジーを組み合わせた用語)のプラットフォームでビットコインによる支払いを可能にする予定だ。今回の決定は、暗号資産(仮想通貨)とWeb3技術の業界経験を持つ複数の人物を招いた同社の取締役会の再編に続くものだ。
ジーニアス・グループは、マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏が率いるソフトウェア開発会社マイクロストラテジー(MicroStrategy)が築いた道筋に従っている。マイクロストラテジーは、2020年にインフレヘッジとしてビットコインを取得する戦略を採用し、現在27万9420BTC(240億ドル、約3兆7200億円)を保有している。5月には医療機器メーカーのセムラー・サイエンティフィック(Semler Scientific)も同様の計画を発表し、現在1000BTC以上のビットコインを保有している。セムラー・サイエンティフィックの決定の数日前には、東京を拠点とする投資顧問会社メタプラネット(Metaplanet)が同様の行動を取っていた。メタプラネットも現在、1000BTCをやや上回るビットコインを保有している。
ジーニアス・グループのディレクターであるトーマス・パワー(Thomas Power)氏は声明で、「我々はビットコインを、こうした急速に成長する技術に力を与える主要な価値の貯蔵手段だと考えている」とし、「マイケル・セイラー氏とマイクロストラテジーが示したと我々が考える、上場企業が主要な財務準備資産としてビットコインに投資するという説得力のある事例は、我々が全面的に支持するものだ」と述べた。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Mike Enerio/Unsplash
|原文:AI Firm Genius Group Adopts Bitcoin as Primary Treasury Asset; Shares Spike 50%