- ビットコインは、アメリカの取引時間帯の序盤で9万ドルのレジスタンスを突破し、その後急速に上昇して9万3000ドルを超えた。
- この急騰は強い需要に後押しされたもので、コインベース・プレミアム指数は4月以来の最高水準を記録した。
- ブラックロックのiシェアーズ・ビットコインETF(IBIT)は、取引開始1時間で12億ドルの取引高を記録し、全ETFの中で4番目に取引高が大きいETFとなった。
ビットコイン(BTC)は今週これ以前に9万ドル(約1395万円、1ドル155円換算)のレベルに何度か跳ね返されたが、13日アメリカ時間午前にこのレジスタンスを突破した。その後はさらなる上昇が続き、価格は急速に上昇して9万3000ドルを超えた。
この重要な価格レベルの突破は、アメリカの伝統的な市場が東部時間午前9時30分に開場するタイミングで起こり、アメリカの投資家からの強い需要が価格を押し上げたことを示している。
アメリカの需要を示す重要な指標であるビットコインのコインベース・プレミアム指数(Coinbase Premium Index)は、CryptoQuantのデータによると0.2まで上昇し、4月以来の最高値を記録した。これは、アメリカの参加者からの強い買い圧力を裏付けている。
この指標は、アメリカの投資家や機関投資家に広く利用されている暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)と、取引高で世界最大の取引所であるバイナンス(Binance)でのビットコインの価格差を測定するもの。
どのような市場参加者が買い入れているかはすぐに明らかにはならなかったが、アメリカ上場のビットコイン現物ETF(上場投資信託)では、取引開始時から大きな取引高が発生した。400億ドル(約6兆2000億円)の資産を持つ最大の現物ETFであるブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラストETF(IBIT)は、取引開始1時間で約12億ドルの取引高を記録し、バーチャート(Barchart)のデータによると、全ETFの中で4番目に取引高の大きいETFとなった。
本記事執筆時点でビットコインは若干反落しており、9万2200ドルで取引されている。過去24時間では約7%上昇しており、CoinDesk 20 Index(CD20)の3.5%上昇を上回っている。イーサリアム(ETH)とソラナ(SOL)は同期間にそれぞれ1.6%、2.7%上昇した。
現物買いが上昇を牽引
現物の累積出来高デルタ(CVD:買いと売りの取引高の差を示す指標)は、引き続き強い資金の流れを示しており、その大部分は買い手からのものだ。CoinDeskのアナリスト、ジェームズ・ヴァン・ストラテン(James Van Straten)氏は、現物CVDにスパイクが見られるたびに、対応して資産価格の上昇が起きている。これは、買いが先物市場ベースではなく、この上昇がより持続可能であることを示唆していると指摘した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Surges to New Record Over $93K as Strong U.S. Demand Crushes Resistance Level