連邦法執行官は13日、ポリマーケット(Polymarket)のCEOであるシェイン・コプラン(Shayne Coplan)氏の自宅を捜索した。
予測市場のポリマーケットは、アメリカ大統領選挙で大きな成功を収め、選挙結果に対して数十億ドル相当の賭けが行われた。ポリマーケットのトレーダーはドナルド・トランプ(Donald Trump)氏を勝つ可能性が高い候補とみなしており、実際にそのとおりとなった。
ポリマーケットの広報担当者は捜索の事実について確認した。これ以前にニューヨーク・ポストとAxiosがこのニュースを報じていた。ニューヨーク・ポストによると、連邦捜査官はコプラン氏の携帯電話やその他の電子機器を押収した。どのソースでも、コプラン氏は逮捕されておらず、いかなる不正行為でも起訴されていない。
ブルームバーグは後に、米司法省がポリマーケットに対し、アメリカのユーザーにサイトへのアクセスを許可した疑いで調査を行っていると報じた。
ポリマーケットの広報担当者は声明で、「これは、2024年の大統領選挙を正確に予測した市場を提供したことに対する、現政権からポリマーケットへの明らかな政治的報復だ」と表明。「ポリマーケットは、選挙を含む、一般の人々が自身にとって最も重要な出来事をよりよく理解するのに役立つ、完全に透明性のある予測市場だ」と述べた。
ポリマーケットは、2022年に米商品先物取引委員会(CFTC)との和解に至った後、アメリカ国民がそのサービスにアクセスすることを禁止することになっている。
CTFCの広報担当者は10月30日にCoinDeskに対し、「ポリマーケットはCFTCとの和解条件を遵守する必要がある。それだけだ。つまり、命令書に記載されているように、アメリカの居住者やアメリカ国民からのビジネスを一切受け入れることはできない。それはかなり明確だ。法律を遵守するのは会社の義務だ」と述べた。
この禁止にもかかわらず、アメリカ人はアクセス禁止回避のために利用できるツール、VPN(仮想プライベートネットワーク)を通じてポリマーケットで取引することができる。こCoinDeskは、少なくとも2人のアメリカ人が2024年の選挙前にアメリカ国内から取引を行えたことを確認した。
先月、ポリマーケットとアメリカで規制を受けている予測市場プラットフォームとの価格差についてのCoinDeskからの質問に対し、アーロン・ブローガン(Aaron Brogan)弁護士は、「法的にはこれらの市場のユーザーの重複は限られているはずだが、聞いた話では、アメリカの個人がVPNを使用してポリマーケットにアクセスしているというケースが十分にあるので、これが市場間の効率的な価格設定の実際の障壁になっているとは思えない」と述べた。
コプラン氏は15日午後遅い時間帯には良好な精神状態にあったようで、X(旧Twitter)への投稿で朝の出来事を皮肉っぽく言及した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:ポリマーケットCEOのシェイン・コプラン氏(CoinDesk)
|原文:Polymarket CEO’s Home Is Raided by FBI