- ビットコインの価格は、ナスダックとS&P500の比率に従って、2021年の2つのピークによるトレンドラインを上回れていない。
- ビットコインは少なくとも2017年以降、このNDX/SPX比率と正の相関を示している。
ビットコイン(BTC)の価格は11月13日の終盤に9万3445ドルという記録的な高値を付けたが、その後は9万ドルという重要な抵抗水準付近で推移している。この水準は2021年の2つのピークを結ぶトレンドラインによって特定されており、注目すべきポイントとなっている。
興味深いことに、従来型および新興のハイテクセクターにおける投資家のリスク選好度の指標として広く認識されているナスダック対S&P 500(NDX/SPX)の比率でも同様の傾向が見られる。2017年以降、この比率はビットコインの浮き沈みを導いており、2023年4月にCoinDeskが初めてこのパターンを強調し、2つの間の確かな正の相関を示唆した。当時、この比率は上昇傾向にあり、3万ドルを下回る価格で取引されていたBTCに強気の兆しを示していた。
7月には、NDX/SPX比率は2021年の2つのピークをつなぐ重要なトレンドラインのすぐ上の新たな高値でピークに達し、ビットコインにポジティブなシグナルを送った。しかし、それ以来、比率は後退し、再びトレンドラインを下回る水準で落ち着いている。
つまり、現時点ではビットコインは長年そうであったようにNDX/SPX比率の動きに従っているように見える。このパターンが続くのであれば、ビットコインはもう少しの間9万ドルを下回る可能性がある。オプション市場の動きも同じことを示唆している。
その一方で、NDX/SPX比率が再び上昇に転じれば、強気派にとっては価格が6桁ドルになるまで買い進むべきという緑色のシグナルとなる。一部のトレーダーはすでに、10万ドルを突破するだろうと予想している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Yunha Lee/CoinDesk
|原文:Bitcoin Dips Below $90K After Hitting New High of $93.4K. Is it Following the Nasdaq-to-S&P 500 Ratio?