ビットコインのクジラ(大口保有者)がMempoolのデータによると、2010年から保有していた2000ビットコイン(BTC)、約1億7800万ドル(約274億円、1ドル154円換算)を米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)に移動させた。
このクジラは、2010年に初めてビットコインを受け取った。当時の価格は、1BTCあたりわずか0.06ドル(9円)、時価総額は約25万ドル(3850万円)。取引高が1日6万ドル(924万円)を超えることはほぼなかった。
取引所への移動(流入)は通常、ビットコインが売却される可能性を示している。今回の動きは、今月初めの米大統領選でのトランプ氏勝利を受けて、暗号資産市場全体が上昇し、長期間休眠状態だったビットコイン・ウォレットの動きが活発化している最近の傾向を反映している。Glassnodeによると、5年以上動きがなかったウォレットからの送金が2カ月ぶりの高水準となっている。
ビットコインは当記事執筆時点、9万3214ドルの史上最高値を記録したあとにやや下落し、8万8532ドル付近となっている(日本時間16日8時45分頃には、9万ドルを回復し、9万1138ドル)。
今年、ビットコインが新たな史上最高値を記録するたびに、古いウォレットが動き出したタイミングが少なくとも2回あった。2009年後半〜2011年の「サトシ時代」と呼ばれる時期から保有されていた数百万ビットコインが休眠ウォレットから取引所に移動した。そうしたビットコインが売却されたかどうかを正確に判断することは難しいが、現在の価格がもたらす莫大な利益を考えると可能性はある。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:FLY:D/Unsplash
|原文:This OG Bitcoin Investor Just Turned $120 Into $178M