- ビットコインは19日、9万4000ドルを超え、史上最高値を更新した。
- ナスダックで現物ビットコインETFのオプション取引が開始された。
- この商品は、トレーダーからの強い需要を受けて導入された。
ビットコイン(BTC)は19日、ウォール街が最新の商品を導入したことで史上最高値を更新した。金融機関の間で暗号資産(仮想通貨)へのエクスポージャーをほぼ確実に増加させる商品、つまり現物ビットコインETF(上場投資信託)のオプション取引だ。
本記事執筆時点で、ビットコインは9万4000ドル(約1457万円、1ドル=155円換算)を超える水準で取引されており、過去24時間で4%以上上昇している。これは13日に達成された9万3450ドルという以前の史上最高値を更新するものだ。
一方、市場ベンチマークであるCoinDesk 20 Index(CD20)は約0.3%上昇している。構成銘柄の中で最もパフォーマンスがよかったのはヘデラ(HBAR)の9%上昇で、最も悪かったのはポリゴン(POL)の0.8%下落だった。
オプション契約は、投資家が特定の価格であらかじめ決められた時期に資産を売買することができるものだ。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)がすでにビットコインオプションを提供していたが、現物ビットコインETFオプションは、個人投資家と金融機関の両方にとって大きな意味を持つとジェネシス(Genesis)の元マーケットインサイト責任者であるノエル・アチソン(Noelle Acheson)氏は述べた。
アチソン氏はX(旧Twitter)で、「オンショアデリバティブ市場がより深くなれば、成長する市場がますます洗練されたものになるだろう」とし、「これはその資産に対する投資家の信頼を強化し、新しい層を呼び込むと同時に、より多様な投資戦略と取引戦略を可能にするだろう」と述べた。
同氏はさらに、「機関投資家は、より大きな柔軟性と取引高の大きいエクスポージャーへのアクセスに魅力を感じるだろう」とし、「オプションは投資判断をより細かく反映させることができ、支出に対するエクスポージャーを高めることができるため、大口プレーヤーにとって特に魅力的だ」と指摘した。
アメリカを拠点とする11の現物ビットコインETFのうち、現在オプションが利用可能なのはブラックロック(BlackRock)のIBITのみだが、需要は強い。
ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス(Eric Balchunas)氏はXで、「IBITのオプション取引高はここまでで数億ドルに達している(初日としては非常に多い)」とコメントし、契約の大部分がコールオプション、つまりビットコインの価格が上昇し続けることに賭けていると指摘した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Makes New All-Time High of $94,000 as ETF Options Go Live