英、来年初めに暗号資産とステーブルコインの規制枠組みを起草へ
  • イギリスは来年初めまでに暗号資産業界の規制枠組みを起草する計画だ。チューリップ・シディク財務省経済担当相が会議で述べた。
  • この規則はステーブルコインとステーキングサービスに適用され、業界にとって数カ月続いた不確実性に終止符を打つものとなる。

イギリスは来年初めまでに暗号資産(仮想通貨)業界の規制枠組みを起草する計画だ。欧州連合(EU)の暗号資産市場(MiCA)法がEU全体で施行されるのとちょうど同時期にそのプロセスを開始することになる。

チューリップ・シディク(Tulip Siddiq)財務省経済担当相は21日のシティ&ファイナンシャル・グローバル(City & Financial Global)のトークン化サミットで、「ステーブルコインを含む暗号資産制度の法的規定案について、来年できるだけ早く企業を関与させることを目指している」と述べた。CoinDeskが入手した同相のスピーチのコピーから抜粋した。

この発表が出るまで、選挙後の政府の業界に対する計画について不確実な状態が数カ月続いていた。前保守党政権は、金融サービス・市場法で暗号資産を規制対象の活動として扱う措置を講じており、ステーブルコインとステーキングプロバイダーに対してさらなる規則を導入すると述べていた。

7月に選出された新しい労働党政権は、暗号資産取引プラットフォームの運営や市場濫用に関する制度を含む規制対象活動の創設に関する前政権の暗号資産関連の提案を全面的に実施する意向だとシディク氏は述べた。現在の計画では、ステーブルコインはイギリスの決済制度の対象から外れることになる。また、ステーキングが集団投資スキームとして扱われるのを防ぐための切り分けも行われる。

イギリスの最大の貿易相手国であるEUは、すでに暗号資産規制を整備している。MiCAのステーブルコインに関する規則は6月末に発効し、残りの規則は年末までに施行される。その中には、1つの加盟国でライセンスを取得した暗号資産サービスプロバイダーがEU27カ国全体で事業を展開できるようになる規定も含まれる。

|翻訳・編集:林理南
|画像:チューリップ・シディク財務省経済担当相(Shutterstock)
|原文:UK to Draft a Regulatory Framework for Crypto, Stablecoins Early Next Year