リブラは数十年単位の仕事、作る価値がある:カリブラ幹部

リブラ(Libra)は数十年単位の仕事──Calibra(カリブラ)の幹部はそう語った。

リブラはソーシャルメディアのようにはスケールしないだろうとフェイスブック(Facebook)の子会社カリブラのプロダクト担当バイスプレジデント、ケビン・ウェイル(Kevin Weil)氏は2019年11月5日(現地時間)、ポルトガルのリスボンで開かれたウェブサミットで述べた。CNBCが伝えた。

「ソーシャルネットワークのように広がるものにはならない。年単位ではなく、数十年単位の仕事になるだろうし、作る価値がある」とワイル氏は語った。

同氏はさらに、マスターカード(MasterCard)やビザ(Visa)などの離脱が注目を集めたが、リブラ協会(Libra Association)とそのメンバーの意志は変わっていないと述べた。21の初期メンバーは10月、スイスのジュネーブで公式憲章に署名した。ウェイル氏はリブラは18カ月前はただのアイデアに過ぎなかったが、しかし21のメンバーを抱え、「より多くの企業・団体が参加を求めている」と述べた。

ウェイル氏はウェブサミットの参加者に、ユーザーはカリブラだけでなく、より多くのウォレットから好きなものを選べるようになると語った(カリブラはフェイスブックが開発しているリブラ専用のウォレット)。

フェイスブックはカリブラを差別的、あるいは不穏当な目的のために利用しているという懸念が最近、アメリカの議員からあがった。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerburg)CEOがリブラに関する議会公聴会に出席したときのことだ。

ウェイル氏はザッカーバーグCEOの公聴会での発言を繰り返し、他のウォレットの選択は可能になり、「リブラ・エコシステムによるアクセシビリティと低コスト」を活用できると述べた。

実際、プライベートウォレットはすでに利用可能。イスラエルの開発会社ゼンゴー(ZenGo)は、6月にフェイスブックがリブラ構想を発表したわずか2週間後にキーレスでノン・カストディアルなリブラ互換ウォレットを発表した。

翻訳:下和田 里咲
編集:増田隆幸
写真:Facebook/Libra image via Shutterstock
原文:Libra Won’t Spread as Quickly as Facebook, Says Calibra Exec