- ダークウェブ「シルクロード」に関連する約1万9800枚のビットコイン(BTC)が12月2日、コインベース・プライム(Coinbase Prime)に移動されたことがブロックチェーンデータから明らかになった。
- この送金後、BTC価格は9万6000ドルを割り込んだ。
- 司法省の一部門である連邦保安官局は今年、政府の大口デジタル資産を「保護・取引」するためにコインベース・プライムとの提携を発表していた。
シルクロードに関連する約20億ドル(約3000億円、1ドル=150円換算)相当の没収ビットコインが12月2日、暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース・プライムに移された。
「米国政府: シルクロード司法省押収資産」とタグ付けされたウォレットが、2日に1万9800ビットコインを取引履歴のない新しいアドレスに送金したことが、アーカム・インテリジェンス(Arkham Intelligence)によるブロックチェーンデータで明らかになった。その後、資金はコインベース・プライムに入金された。
この移動は、政府が資産の売却を準備しているか、すでに売却していることを示している可能性が高い。今年に入り、政府による売却はビットコインの大幅な暴落を引き起こしてきたが、今回の動きは今のところ、より穏やかで、ニュースが発表されてから価格は現在、1%強安の9万5800ドルとなっている。アーカムによれば、この移動の後でも、米政府はまだ180億ドル相当の押収暗号資産を保有している。
司法省は2022年、2012年にダークウェブマーケット「シルクロード」の取引システムを操作したと政府が主張した後、電信詐欺で有罪を認めたジェームズ・ジョン(James Zhong)氏を逮捕、5万BTC以上を押収したと発表した。
北カリフォルニアの連邦地裁は先月、シルクロードに関連する没収されたデジタル資産の「一部または全部を政府が清算し、現在進行中の情報公開訴訟が解決する間、その資金を保有する可能性があることに合意する」よう関係者に要請した。
裁判所への提出書類によれば、最後に確認された政府によるシルクロード関連資産の売却は、2023年3月に約1万BTCを2億1600万ドルで売却したものである。政府は提出書類の中で、残りの資産を同年中に4回に分けて売却する計画を示したが、それ以降の売却に関する発表はなかった。
司法省の一部門である米国連邦保安局は今年7月、政府の大口デジタル資産を「保護・取引」するためにコインベース・プライムとの提携を発表していた。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Shutterstock
|原文:Silk Road Bitcoin Worth Nearly $2B Moved to Coinbase Prime