- JPモルガンの報告書によると、11月のビットコインのマイニング収益性が上昇した。
- 同行が追跡する14のビットコインマイナーの時価総額合計は10月から52%上昇した。
- 同行は、ネットワークのハッシュレートの伸びがビットコインの上昇よりも遅いと指摘した。
JPモルガン(JPMorgan)は2日の調査報告書で、ビットコイン(BTC)が史上最高値を記録したため、11月のビットコインの日次マイニング収益と粗利益が増加したが、依然として半減期前の水準を約50%下回っていると指摘した。
アナリストのレジナルド・スミス(Reginald Smith)氏とチャールズ・ピアース(Charles Pearce)氏は、「11月のビットコインマイナーの1エクサハッシュ/秒(EH/s)あたりの日次ブロック報酬収益は平均5万2000ドル(約780万円、1ドル150円換算)と推定しており、10月から24%上昇した」と述べた。
JPモルガンは、11月5日のアメリカ大統領選挙後にネットワーク上のトランザクション(取引)手数料が急騰し、これが「ハッシュプライスの緩和」をもたらしたと指摘した。ハッシュプライスはマイニング収益性の指標だ。
報告書によると、JPモルガンが追跡する14の上場ビットコインマイナーの時価総額合計は11月に52%急増し、362億ドル(約5兆4300億円)に達した。
同行は、平均ネットワークハッシュレートが前月比4%上昇して731EH/sになったと指摘した。一方でマイニング難易度は10月から7%上昇したという。
ハッシュレートは、コンセンサスアルゴリズムがプルーフ・オブ・ワーク(PoW)のブロックチェーンでマイニングとトランザクション処理に使用される計算能力の合計を指し、業界の競争とマイニング難易度の代理指標となる。
報告書はさらに、ビットコインの年間変動率が11月に62%に達し、前月の42%から上昇したと指摘した。
|翻訳・編集:林理南
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|原文:Bitcoin Mining Profitability Improved in November, JPMorgan Says