- グレイスケール・インベストメンツの元CEOであるマイケル・ソネンシャイン氏が、セキュリタイズの最高執行責任者(COO)に就任した。
- セキュリタイズは伝統的金融商品をブロックチェーン上に配置する企業で、ブラックロックも投資している。
現実資産(RWA)トークン化企業であるセキュリタイズ(Securitize)は、資産運用会社グレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)の元CEOであるマイケル・ソネンシャイン(Michael Sonnenshein)氏を最高執行責任者(COO)に任命した。
ソネンシャイン氏は12日の声明で、「トークン化に対する大きな需要があり、会社と業界にとってこのように重要な時期にセキュリタイズに参加できることに感激している」と述べた。同氏の就任は12月9日。
トークン化は、デジタル資産と伝統的金融が交わる部分で急速に成長している分野だ。このプロセスは、運用効率の向上、決済の迅速化、取引コストの削減を目指し、債券や信用(クレジット)、コモディティ(商品)、そのほかのRWAなどの金融商品をブロックチェーン上で表現することが含まれる。
セキュリタイズは、この分野の主要なサービスプロバイダーでありマーケットプレイスだ。同社のプラットフォーム上では10億ドル(約1500億円、1ドル150円換算)以上のトークン化商品が扱われている。同社は資産運用大手ブラックロック(BlackRock)のトークン化マネーマーケットファンドBUILDを共同で運用している。ブラックロックはセキュリタイズに投資も行っている。
セキュリタイズのCEOであり共同創設者のカルロス・ドミンゴ(Carlos Domingo)氏は声明で、「マイケルは先駆者であり、その戦略的ビジョンと複雑な規制環境を乗り越える能力は、デジタル資産を主流の投資クラスとして確立させる道を切り開くのに役立った」と述べた。
ソネンシャイン氏の任命は、2021年からCEOを務めていたグレイスケールを今年退社した後に行われた。在任中、同社は1月にアメリカで現物ビットコインETF(上場投資信託)の上場を承認された企業の1つとなった。グレイスケールは、当時クローズドエンド型ファンドだった主力商品のビットコイン・トラスト(GBTC)をETFに転換することを米証券取引委員会(SEC)が繰り返し拒否したことをめぐりSECを提訴していた。
ソネンシャイン氏は先月、レイヤー1ブロックチェーンであるアプトス(Aptos)の開発組織であるアプトス・ラボ(Aptos Labs)の顧問にも就任している。
|翻訳・編集:林理南
|画像:マイケル・ソネンシャイン氏(CoinDesk)
|原文:Michael Sonnenshein, Ex-Grayscale CEO, Joins Tokenization Firm Securitize as COO