- ビットコインは12月16日に10万6000ドルを上回る新たな記録を樹立し、トレーダーらは現在12万ドルの水準をターゲットにしている。
- アメリカの政策に対する楽観的な見方がビットコイン現物ETFへの資金流入を増加させ、価格上昇につながっていると指摘する声もある。
- 12月はビットコインにとって歴史的に強気相場となる傾向があり、俗に「サンタクロースラリー」と呼ばれる動きが見られる。
ビットコイン(BTC)は12月16日に10万6000ドルを上回る新たな記録を樹立し、季節的に強気な12月も後半に入ったことで、トレーダーらは現在12万ドルの水準をターゲットにしている。
ビットコインの成長を支える最近の要因としては、ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領がビットコイン準備制度を創設するのではないかという憶測の高まりや、ライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)やマイクロストラテジー(MicroStrategy)などの暗号資産関連企業がここ数週間のうちに数十億ドル相当の暗号資産(仮想通貨)を購入したことなどが挙げられる。
アメリカの政策に対する楽観論がビットコイン現物ETF(上場投資信託)への資金流入を増加させ、価格上昇に貢献していると指摘する声もある。
「現在、伝統的金融からの資金流入が、ビットコインのあらゆるセンチメントや価格変動を支配しており、これまでの暗号資産のサイクルとはまったく異なる」とDeFiプラットフォームSOFAのインサイト責任者であるオーガスティン・ファン(Augustine Fan)氏は、テレグラムのメッセージでCoinDeskに語った。「この影響力は、膨大な収益機会と政治環境の劇的な変化を踏まえ、最終的に暗号資産政策を必要とする伝統的な企業がますます増えるにつれ、さらに大きくなるだろう」。
最近の価格推移では、ビットコインがより高い安値を形成しており、持続的な上昇トレンドを示唆している。直近の最高値後に強気フラッグまたは強気の継続パターンが形成された場合、さらなる上昇の兆しとなる可能性がある。
ビットコインは歴史的に12月は強気相場となる傾向があり、俗に「サンタクロースラリー」と呼ばれている。過去8年間のデータによると、2015年以降、ビットコインは12月に6回上昇し、少なくとも8%、最大で46%(例外的な2020年)上昇している。
季節性とは、資産が毎年繰り返し、規則的かつ予測可能な変化を経験する傾向を指す。一見ランダムに見えるかもしれないが、その理由としては、4月と5月のアメリカの確定申告シーズンに利益確定売りが出ることによる下落から、ホリデーシーズンを前に需要が高まる兆候である11月と12月の強気相場まで、さまざまなことが考えられる。
一方、一部のトレーダーは、来年のビットコインの価格が12万ドル、あるいはそれ以上になることを予想している。
「ビットコインには依然として大きな上昇余地があり、2025年末までに12万5000ドルの水準を簡単に突破する可能性がある」と、暗号資産取引所BTSEのCOO、ジェフ・メイ(Jeff Mei)氏はテレグラム上で述べた。「一部では、ここ1カ月ほどで既に上昇分が織り込まれたという意見もあるが、我々は上昇相場は始まったばかりだと考えている」。
「機関投資家やファミリーオフィス、富裕層がポートフォリオの1~3%をビットコインや暗号資産全体に割り当てるというアイデアに慣れるには時間がかかるためだ。それが実現すれば、暗号資産への流入は急増するだろう。そして、トランプ次期大統領の暗号資産推進派の任命、継続的な金利引き下げ、中国からの景気刺激策支出を考えると、強気になれる理由はたくさんある」とメイ氏は付け加えた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Traders Now Target $120K as Bullish ‘Santa Claus Rally’ Gains Steam