- JPモルガンのレポートによると、ビットコインマイニングの採算性が改善したため、ハッシュプライスは今月、5%上昇した。
- JPモルガンがトラッキングしているマイナーのハッシュレートの合計は、ビットコインネットワーク全体の約29%を占める。
- 一方、同行がトラッキングしているマイナーの時価総額は、今月最初の2週間で15億ドル(約23兆円、1ドル=154円換算)減少した。
ビットコイン(BTC)マイニングの採算性は今月も改善し続け、1日あたりの採算性を示すハッシュプライスは11月末から5%上昇したと、JPモルガンは12月16日発表のリサーチレポートで述べた。
ハッシュプライスが上昇したのは、世界最大の暗号資産(仮想通貨)であるビットコインの値上がりがネットワーク・ハッシュレートの上昇を上回ったためだという。ハッシュレートは、業界の競争とマイニングの難易度を表す指標である。
JPモルガンによれば、ネットワーク・ハッシュレートは前月比6%増の平均773エクサハッシュ/秒(EH/s)であった。
アナリストのレジナルド・スミス(Reginald Smith)氏とチャールズ・ピアース(Charles Pearce)氏は、「マイナーは12月の最初の2週間で、EH/s当たり約5万7300ドルのブロック報酬を1日に獲得した」と述べ、これは過去7カ月で最高水準だが、半減期前の水準をまだ約40%下回っていると付け加えた。
JPモルガンがトラッキングしている14の米国上場マイナーの合計ハッシュレートは222EH/sと、年初来で94%近く増加しており、現在では世界全体の約29%を占めている、と同行は述べた。
一方、同行がトラッキングしているマイナーの時価総額は、米大統領選後に50%以上増加した後、4%に当たる15億ドル減少した。
米国に上場しているマイナーは現在、4年間のブロック報酬のシェアの約2倍で取引されていると、JPモルガンは推定している。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Sandali Handagama/CoinDesk
|原文:Bitcoin Mining Economics Continued to Improve in December, JPMorgan Says