- Web3ゲーム業界で働く人の半数以上が伝統的ゲーム業界の経歴を持つ。
- デジタル資産の所有権が最も価値のあるブロックチェーンゲームの特徴として挙げられた。
- ユーザー体験の悪さが業界最大の障害だ。
ブロックチェーン・ゲーム連合(BGA:Blockchain Game Alliance)によると、Web3ゲーム企業において伝統的ゲーム業界の経歴を持つプロの人数がブロックチェーンや暗号資産(仮想通貨)の専門家の人数を上回っている。
BGAの2024年業界状況報告書では、回答者の52.5%がゲーム分野の専門知識を持っていることが明らかになった。これは2021年の調査開始以来で最も高い。ブロックチェーンや暗号資産の専門家は現在業界の10.8%を占めるにとどまり、昨年の21.7%から減少している。
報告書は、「楽しさが第一で、金融化の度合いを抑えたゲームを構築することの重要性をめぐり大いに精査を受けてきた業界にとって、ブロックチェーンや暗号資産よりもゲーム業界の経歴を持つプロの割合が増加していることは重要だ」と指摘した。
また、報告書はデジタル資産の所有権が最も価値のあるブロックチェーンゲームの特徴であり続けていることを浮き彫りにした。回答者623人の71%がこれを最大の利点に挙げている。この傾向は2021年のBGAの初回調査以来続いている。新しいプレイヤー報酬モデルや収益機会などのその他の利点も指摘され、ブロックチェーンがゲーム業界を再形成する可能性が強調された。
進展はあるものの、課題は残っている。回答者の54%が、ユーザー体験の悪さと新規ユーザーの取り込みの問題を業界最大の障害に挙げた。これは2023年の80%から減少しており、ブロックチェーンゲームを簡素化し、よりアクセスしやすくする取り組みの成果が出ている。
BGAの会長で、ザ・サンドボックス(The Sandbox)の共同創設者であり最高執行責任者(COO)のセバスチャン・ボルジェ(Sebastien Borget)氏は、「デザインと機能性におけるイノベーションが障壁を減らしており、こうした進歩はWeb3ゲームエコシステムがより直感的でインクルーシブ、そしてより幅広いユーザーを歓迎するものになることを確実にするのに役立っている」と述べた。
また、回答者の3分の2が、ブロックチェーンゲームがスキャム(詐欺)であるとの非難が持続的な問題だと指摘した。回答者の約30%はWeb3ゲームがボットだらけだという批判を受けたことがあるとも答えている。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Screengrab/Blockchain Game Alliance State of the Industry Report)
|原文:Web3 Gaming Sees Shift as Traditional Games Professionals Outnumber Crypto Specialists