- クラーケンは18日、「Ink」と呼ばれるレイヤー2ネットワークをローンチした。
- オプティミズムのOP stackを使って構築されたInkは、2025年初頭に稼働予定だったため、予定より早いリリースとなった。
- クラーケンは、オプティミズム財団から2500万OPトークンの助成金を受け取ることに合意していた。
世界で7番目に大きい暗号資産(仮想通貨)取引所であるクラーケン(Kraken)は、イーサリアムブロックチェーン上に構築されたレイヤー2のロールアップネットワークが稼働を開始したと発表した。
Inkと呼ばれるこのネットワークは、開発者がオプティミズム(Optimism)の技術を使って独自のロールアップを構築できるカスタマイズ可能なフレームワーク「OP stack」に基づいている。クラーケンは当初、Inkを2025年初頭に稼働予定だったため、メインネットワークのローンチは予定よりも前倒しされたことになる。
We’re excited to announce Ink is live on mainnet!
— ink (@inkonchain) December 18, 2024
Months ahead of schedule, we’re officially launching as part of the Optimism Superchain. This is just the beginning of our journey to bridge the gap between users and builders in DeFi.
Let’s ink the future together ✍️ pic.twitter.com/WmOKNiMO06
クラーケンは、OP stackを使用して構築する契約の一環として、2500万OPトークン(約5800万ドル相当、約89億9000万ドル相当)を受け取ることに合意していた。オプティミズムは、OP stackを使用して構築する参加者に開発者助成金を配布することが戦略の一環であり、それがより広範な「スーパーチェーン(Superchain)」エコシステムに還元されると認識している。
クラーケンの競合であるコインベース(Coinbase)は2023年8月、OP Stackを使用してレイヤー2ネットワークを構築すると発表した。ベース(Base)と呼ばれるこの製品は現在、レイヤー2分析サイトL2beatによると、2番目に大きなロールアップネットワークとなっている。当時オプティミズムは、Baseチームが最大1億1800万OPトークンを受け取り、その代わりとしてシーケンサー収益の2.5%、または利益の15%のいずれか高い方をオプティミズム・コレクティブ(Optimism Collective)に寄付すると述べていた。
OP Stackを使用してレイヤー2を構築する他の参加者(Uniswap、World Network、Sony Blockchain Labsなど)は、契約の一環として受け取る予定のOPトークンの量を明らかにしていない。
「今日はInkにとって始まりに過ぎず、これから我々の最も大胆な仕事、つまりInkの成長が本当に始まる」とInkの創設者であるアンドリュー・コラー(Andrew Koller)氏はプレスリリースで述べたうえで、「我々は、オンチェーンエクスペリエンスの限界を押し広げ、開発者とユーザーの両方に新しいアプリケーションと機会を提供しようとしている。深い流動性を基盤とし、プライバシーやセキュリティ、UX(ユーザーエクスペリエンス)の強化を重ねていく」と付け加えた。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:CoinDesk
|原文:Kraken’s Ink Layer-2 Goes Live