- ビットコインをDeFiの世界の中心に据えることを目指すハイブリッド・レイヤー2ネットワーク「BOB」は、ビットコインリステーキングプロトコル「バビロン」と統合することで、その目標への一歩を踏み出した。
- バビロンとの統合は、BOBのロードマップの一環として行われる。統合により、BOBに「ビットコインファイナリティ」、つまり最古のブロックチェーン上でトランザクションが永続的かつ不可逆的になる状態がもたらされる。
- バビロンはビットコインの主要なステーキングプロジェクトであり、預かり資産は約60億ドル(約9480億円、1ドル158円換算)にのぼる。
ビットコインブロックチェーンをDeFi(分散型金融)の世界の中心に据えることを目指す「ハイブリッド・レイヤー2」ネットワークのBOBは、ビットコインリステーキングプロトコルのバビロン(Babylon)と統合することで、その目標への一歩を踏み出した。
「Build on Bitcoin(ビルド・オン・ビットコイン)」の略称であるBOBの目的は、ビットコインをアンカーチェーンとして使用してトランザクションを確定させ、自身と他のブロックチェーンとの間にブリッジを構築することによって、ビットコインをDeFiの基礎ネットワークとして確立することだ。
バビロンとの統合はBOBのロードマップの一環として行われ、この統合により、最古のブロックチェーン上でトランザクションが永続的かつ不可逆的になる状態「ビットコインファイナリティ」をもたらす。BOB上で他のチェーンから預けられた資産は、バビロンのプロトコルを介してビットコイン上で確認・検証される。
ビットコイン(BTC)を使用して他のプロトコルや分散型アプリケーション(Dapp)を保護する方法として宣伝されているバビロンは、この分野で最も主要なビットコインステーキングプロジェクトであり、TVL(Total Value Locked:預かり資産)は約60億ドル(約9480億円)だ。
ステーキングとは、ブロックチェーンネットワークの運営をサポートするために暗号資産(仮想通貨)を提供し、その対価として報酬を受け取ることを指し、銀行口座で発生する利息と似ている。
このようなプロセスは、「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」メカニズムで動作するイーサリアム(Ethereum)やソラナ(Solana)などのネットワークでは基本的なものだが、「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」を使用するビットコインにはない。
だが、BTCの時価総額は他のあらゆる暗号資産の総額を上回ることを踏まえ、バビロンのようなプロジェクトは、BTCの深い埋蔵量を活用して業界全体に利益をもたらす方法を模索している。
今週、バビロンは3回目のステーキングラウンドを完了し、ステーキング総額は5万7290BTC(59億3000万ドル、約9322億円)となり、DeFiLlamaが追跡したデータによると、TVLでトップ10に入るプロトコルの1つとなっている。
BOBの次のステップは、ビットコインを他のネットワークに接続するブリッジをローンチすることだ。これには、世界最古のブロックチェーン上でイーサリア風のスマートコントラクトを可能にするために設計されたコンピューティングパラダイム「BitVM」を使用する。BitVMのテストネットリリースは、2025年第1四半期に予定されている。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:BOB
|原文:‘DeFi on Bitcoin’ Gets a Boost as BOB L2 Integrates $6B BTC Staking Protocol Babylon