ビットコイン、クリスマスの上昇終了で9万5000ドルに回帰
  • ビットコインは祝日中に10万ドルの水準に戻りそうだったが、26日の早い時間帯に急落した。
  • 暗号資産市場全体はさらに深い下落となった。
  • 長期金利は上昇を続けており、ある専門家は連邦準備制度理事会(FRB)が近いうちに金融政策の方針を変更せざるを得なくなる可能性があると指摘している。

世界の多くの地域がクリスマスを祝う中、ビットコイン(BTC)は静かに10万ドル(約1550万円、1ドル155円換算)の水準に戻りそうな様子だった。ビットコインは祝日直前に9万3000ドルを下回るまで下落していた。

しかし、26日午前にアジア市場が始まると9万9800ドルをやや上回ったところでこの上昇は停滞し、わずか数時間後には約9万5000ドルまで急落した。

ビットコインは本記事執筆時点で9万5300ドルで取引されており、過去24時間で3.1%下落している。

市場ベンチマークであるCoinDesk 20 Index(CD20)は同期間に4.2%下落しており、構成銘柄のうち、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、エックス・アール・ピー(XRP)、カルダノ(ADA)、アバランチ(AVAX)で4%から7%の下落が発生している。

アメリカの市場は26日に開いており、株式指数先物は取引序盤で小幅に下落している。金と原油はわずかに上昇している。

過去48時間の暗号資産(仮想通貨)の価格動向は確かに非常に低い取引高によるものであり、ビットコインは依然として年初来で2倍以上の水準にある。しかし、過去1週間の下落の中で見過ごされているかもしれないのは、金利低下の追い風が向かい風に変わった可能性があることだ。

米10年債利回りは26日序盤も上昇を続け、現在4.63%で2024年の高値まであとわずか数ベーシスポイントとなっている。この利回りは、連邦準備制度理事会(FRB)が9月にベンチマークとなる短期金利を50ベーシスポイント引き下げて以来、100ベーシスポイント近く上昇している。

マクロ・リサーチャーのジム・ビアンコ(Jim Bianco)氏は、FRBの利下げ後に長期金利が急上昇するのは、現代の金融の歴史でほぼ前例がないと指摘。「FRBが2025年の利下げについて話せば話すほど、債券市場は売り続ける(利回りは上昇する)だろう」と述べた。さらに、「FRBが利下げの話を取り下げなければ、債券利回りは物事を壊し始めるのに必要なだけ高くなるだろう。インフレを抑制するためにだ」とコメントした。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Geoffrey Moffett/Unsplash
|原文:Bitcoin Returns to $95K as Christmas Rally Snuffed Out