XRP11%急騰、ビットコインは強気の年明け
  • XRPは現地時間1月2日に11%急騰し、主要通貨の上昇を牽引した。韓国の取引所Upbitにおける13億ドル相当の取引高が貢献した。
  • 現地時間12月31日のCoinDeskによる分析では、韓国における複数の取引所でXRPの異様に高い取引高が報告された。この動きは、歴史的には上振れ方向での価格変動の前兆として捉えられる。
  • 業界にとって強気の年になると広く予想されている中、各社は目標値をビットコインで185,000ドル、イーサリアム(ETH)で5,500ドルの水準に置いている。

市場は強気の年に入ると広く予想された中、本記事執筆時点から過去24時間、暗号資産(仮想通貨)の主要通貨は急上昇し、ビットコイン(BTC)は先週の値下がりを払拭して95000ドル(約1490万円、1ドル=157円換算)に乗せた。

現地時間12月31日のCoinDeskによる分析では、韓国における複数の取引所でXRPの異様に高い取引高が報告された。この動きは、歴史的には上振れ方向での価格変動の前兆として捉えられる。

XRPは現地時間1月2日に11%急騰し、主要通貨の上昇を牽引した。韓国の取引所Upbitにおける13億ドル相当の取引高が貢献した。

その他の主要通貨では、カルダノ(ADA)、ソラナ(SOL)、チェーンリンク(LINK)が最大8%上昇した。イーサリアム(ETH)とビルドアンドビルド(BNB)は3%上昇し、ミームコインであるドージコイン(DOGE)と柴犬コイン(SHIB)は5%上昇した。

ステーブルコインを除く時価総額が最大級のトークンの流動性指数であるCoinDesk 20(CD20)は5.8%上昇した。

トランプ政権への期待感

親暗号資産の政策と戦略的なビットコイン準備金を選挙公約に掲げてきたドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領の下で、今まで以上に親暗号資産の政権が誕生するとの期待が、2025年の楽観論を大いに後押ししている。

2024年に起きたビットコインの半減期は、歴史的に見ればその翌年に強気トレンドをもたらしてきた。市場への新しいトークンの供給が減るためだ。より広範な暗号資産市場も、半減期の影響を受けて4年周期をたどる傾向にあり、ミームコイン、人工知能(AI)、現実資産が市場を牽引すると見られている。

ただし、周期だけから予測されるわけではない。ギャラクシー・リサーチ(Galaxy Research)などの企業は、大規模な機関投資家、企業、国家によるビットコイン投資の採用を予測しており、少なくともナスダック100企業の内5社、また5つの国家が、ビットコインを扱うようになると見込まれている。

同社は今年、目標値をビットコインで185000ドル(約2900万円)、イーサリアムで5500ドル(約86万円)の水準に置いている。

シンガポールに拠点を置くQCPキャピタル(QCP Capital)も同様の見方だ。「2025年については、トランプ大統領就任後の親暗号資産の規制をめぐる楽観論が広がる中、機関投資家が資産配分を再調整する1月に鍵となるカタリストが生じる可能性があると考えている。」

「ビットコインは現在、幅広い機関投資家に広く扱われているため、配分は増加し、ビットコインの優位性が強まり、スポットの動きが安定し、ボラティリティのダイナミクスが株式に近づく可能性が高い」と同社は現地時間12月31日にテレグラム(Telegram)上で述べている。「ヘッジのための下値プットの需要が高まり、上値ではカバードコールの売りが増えると予想する。」

ビットコインが資産として主流になることで、その悪名高いボラティリティがさらに低下し、機関投資家の間での採用がさらに増える可能性があるとの声もある。

「メインストリームからの暗号資産への影響は、BTCとSPXの高い相関関係で最も顕著であり、2024年の終わりを迎えるにあたって最も相関関係の強い資産であり続ける」とSOFAのインサイト責任者であるオーガスティン・ファン(Augustine Fan)氏はテレグラムのメッセージでCoinDeskに対して語った。 「ビットコインが主流の資産クラスに近付いているもう一つの兆候は、実現ボラティリティの低下だ。これは、最終的には従来の 60/40 ポートフォリオにさらなる分散化のメリットとアルファを追加することになる。」

「資産クラスは成熟するにつれてボラティリティは低下し続けるはずだ。暗号資産も例外ではないというのが当社の長年の見解である」とファン氏は付け加えた。

|翻訳・編集:T.Minamoto
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|原文:XRP Rockets 11% as Bitcoin Starts New Year With Bullish Bang