- 投資家はイーサリアム先物で高レバレッジのリスクを取っている。
- イーサリアムのレバレッジ比率はビットコインに比べて極めて高い状態にある。
ビットコイン(BTC)が機関投資家の注目を集める一方で、イーサリアム(ETH)はレバレッジを用いてリターンを最大化したいトレーダーが頼りにする主要トークンとして随一だ。
トレーダーによるレバレッジの度合いを測るイーサリアムの推定レバレッジ比率は現地時間1月1日に0.57と新たに高い数値に達し、分析会社CryptoQuantが追跡したデータによると、2024年第4四半期首の0.37から大幅に増えた。
この比率は、世界中で上場されている標準先物および永久先物契約の累積未決済建玉を、先物取引を提供する取引所に紐付けられたウォレット内のイーサリアムの総数で割って算出される。
比率の上昇は、トレーダーがレバレッジをますます用いていることを示しており、リスクテイクと市場投機の急増を示している。レバレッジにより、トレーダーは比較的小さな資本プールで市場においてより大きなポジションを運用することができる。
たとえば、取引所がレバレッジ比率を 10:1 にしている場合、トレーダーはわずか 1000 ドルの証拠金で 10000 ドル相当のポジションを扱える。レバレッジを使用すると、利益と損失の両方ともに幅が拡大し、市場がレバレッジをかけたポジションに反して動いた際に清算 (証拠金不足による強制終了) のリスクが高まる。この動きは、多くの場合、ボラティリティを生み出す。
イーサリアムのレバレッジ比率が 0.5 を超えるということは、取引所のウォレットで実際に利用できるコインと比較して、先物市場ではかなりの量のレバレッジ取引が行われていることを意味する。
この水準のレバレッジはビットコインのレバレッジ比率よりかなり高く、本記事執筆時点で推定レバレッジ比率は0.269と、2023年初頭以来の最高値だが、2022年10月に記録した最高値0.36よりはまだはるかに低い状態にある。
したがって、近い将来、イーサリアムがビットコインの2倍の価格変動をすることがあっても不思議ではない。
|翻訳・編集:T.Minamoto
|画像:Shutterstock
|原文:Ether’s Record Leverage Ratio of 0.57 Is Over Double That of Bitcoin