- 暗号資産取引所ジェミナイは、米商品先物取引委員会(CFTC)との訴訟で500万ドルの和解金支払いに同意した。
- CFTCは2022年、ジェミナイがビットコイン先物の価格操作の容易さについて誤解を招く発言をしたと主張していた。
暗号資産(仮想通貨)取引所ジェミナイ(Gemini)は、7年以上前にビットコイン(BTC)先物契約の価格操作がどれほど容易であるかについて誤解を招く発言をしたとされる件をめぐる米商品先物取引委員会(CFTC)との訴訟において、500万ドル(約7億7500万円、1ドル155円換算)を支払って和解することに同意した。
CFTCの弁護士であるK. ブレント・トマー(K. Brent Tomer)氏が6日に提出した書簡によれば、キャメロン・ウィンクルボス(Cameron Winklevoss)氏とタイラー・ウィンクルボス(Tyler Winklevoss)氏が経営するジェミナイは、責任を認めることも否定することもなく和解したという。この訴訟の裁判は1月21日に開始される予定だったが、これにより中止となる。
CFTCは2022年、ジェミナイが2017年に行われた対面会議でアメリカの規制当局を誤解させたとして訴訟を提起した。
和解の一部には、ジェミナイが今後CFTCに対して虚偽または誤解を招く発言をすることを防ぐための差し止め命令も含まれている。こうした差し止め命令は、連邦の証券や商品の規制当局による和解や訴訟では一般的だ。
ジェミナイはまた、米証券取引委員会(SEC)が相手となる別の訴訟も抱えている。裁判官は3月に、SECがジェミナイを証券法違反で訴えることを認める判断を下した。
暗号資産(仮想通貨)業界に特化した法律がない中、アメリカの規制当局はコインベース(Coinbase)やバイナンス(Binance)を含む多くの暗号資産取引所を証券法違反で訴えている。
多くのウォッチャーは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期大統領が行った暗号資産に好意的なコメントは、トランプ氏が業界に対して対立する姿勢が薄い規制当局者を任命し、いわゆる「執行による規制」を減少させるであろうことを示していると指摘している。
|翻訳・編集:林理南
|画像:キャメロン・ウィンクルボス氏とタイラー・ウィンクルボス氏(Shutterstock)
|原文:Gemini Agrees to Pay $5M Settlement in CFTC Case