- 12月のアメリカの雇用者数の伸びは予想を大きく上回り、25万6000人となった。
- このニュースを受けてビットコインは急落し、国債利回りは急騰した。
- このデータは、2025年もFRBが利下げを続ける必要性に疑問を投げかけるものだ。
アメリカの雇用市場は12月に勢いを増した。雇用の伸びは経済学者の予想を大幅に上回り、失業率は予想外に低下した。
労働統計局が10日に発表したデータによると、先月の雇用者数増加は25万6000人で、予想の16万人を上回り、11月の21万2000人(当初発表の22万7000人から上方修正)から増加した。
12月の失業率は4.1%に低下し、予想の4.2%と11月の4.2%を下回った。
今週発生した大幅な下落からの回復を試みていたビットコイン(BTC)は、この発表の直後に2%以上下落し、9万2800ドル(約1438万円、1ドル155円換算)となった。
今回発表された雇用市場の数値は、最近の一連の経済指標が複数の資産クラスに及ぶ広範な市場の反落を引き起こしたことに続くものだ。2025年に米連邦準備制度理事会(FRB)が複数回の利下げを継続するという考えを投資家が急速に縮小させたためだ。
以前は好調だった暗号資産(仮想通貨)市場は売りの影響を最も強く受け、ビットコインは6日の約10万3000ドルから9日には一時9万2000ドルを下回った。主要アルトコインではパーセンテージベースでさらに大きな下落が発生した。
一方伝統的市場では、雇用統計の発表後にアメリカの株価指数先物が約1%下落している。最も強い反応は債券市場で見られ、10年国債利回りは9ベーシスポイント上昇して4.78%となった。ドルインデックスも急伸しており、0.6%上昇した。金価格はやや下落し、1オンスあたり2700ドルをわずかに下回った。
CME FedWatchのデータでは、トレーダーは2025年にFRBがさらなる利下げを行うことを期待する賭けを急速に縮小させている。3月の利下げ確率はこの発表直前の41%から28%に低下した。5月の利下げ確率も以前の44%から34%に低下した。
注目される雇用統計の他の詳細では、12月の平均時給は0.3%上昇した。予想は0.3%、11月は0.4%だった。前年同月比では予想の4%、11月の4%に対して3.9%上昇した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Ernie Journeys/Unsplash
|原文:U.S. Added 256K Jobs in December, Blowing Past 160K Estimate