XRPとDOGEが暗号資産の反発をリード──ビットコインは9万6000ドル超え
  • ビットコイン(BTC)は、予想を下回る米卸売物価指数(PPI)データを受けて夜間での値上がりをさらに拡大させ、1月13日の下落からの反発を継続した。
  • アルトコインが多いCoinDesk 20 Indexがビットコインをアウトパフォームし、エックス・アール・ピー(XRP)とドージコイン(DOGE)が値上がりを牽引した。
  • 15日発表の米消費者物価指数(CPI)と来週のトランプ大統領就任式が暗号資産(仮想通貨)価格変動の次なる原動力となる。

トレーダーが最新の米インフレデータに注目し、さらに15日にも新しいデータの発表を控えるなか、ビットコイン価格が9万7300ドルまで上昇するなど、暗号資産価格は14日、前日の暴落から反発した。

ビットコインは13日、9万ドルを割り込んだが、ドナルド・トランプ氏が暗号資産業界に恩恵をもたらすような就任初日の大統領令を準備しているとの報道を受けて、すぐに買い戻された。

12月の米生産者物価指数(PPI)の伸びが予想より鈍化したこともあり、14日も上昇が続いた。

ビットコインは直近では9万6500ドルで取引され、過去24時間で3%上昇。広範な市場のベンチマークであるCoinDesk 20 Indexは5%の上昇でビットコインをアウトパフォームした。

エックス・アール・ピーとドージコインは6%~7%の上昇で、アルトコインの主要トークンをリードした。

伝統的市場では、テック株比率の高いナスダックとS&P500は、ほぼ横ばいで引けた。

もう少し長期的な視点で見てみると、国債利回りと米ドルの高騰がここ数週間、世界中の市場を揺るがすなか、ビットコインは9万ドル以上で保ち合いを続けている。

堅調な米経済データが発表されるなか、市場参加者はすでに、今年の米金利低下への期待をすでに後退させている。

15日に発表される消費者物価指数(CPI)は、市場に新たなボラティリティをもたらす可能性があり、トレーダーにとっては今年の連邦準備制度理事会(FRB)の政策方針を見極めるさらなる手がかりとなるだろう。

この先、1月20日に予定されているトランプ大統領の就任式も、親暗号資産的な政策への期待が高まるなか、市場を動かす可能性がある。

K33リサーチ(K33 Research)は以前、期待が高まる大統領の就任式が「ニュースで売る(Sell the news)」イベントとなる可能性があると予想していたが、年初の株式とデジタル資産の売りを受け、見解を修正した。

「月次見通しでは就任式を受けての売りを支持していたが、今後6日間で勢いが大幅に再浮上しない限り、就任式でビットコインを売ることの魅力は著しく低下したため、この戦略を改めたい。S&P500は昨日、選挙後のギャップを埋め、BTCは2カ月ぶりの安値をつけた」と、同社はレポートで述べている。

「トランプ大統領がビットコインに与える影響は長期的に強気なものと予想されるため、デリスキングは来週の値動きに完全に依存し、短期的なものになるだろう」とレポートは続けている。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Shutterstock
|原文:Dogecoin, XRP Lead Crypto Rebound, Bitcoin Tops $96K as Traders Await Key Inflation Data