ドイツのベールゼ・シュトゥットガルト、暗号資産取引高が3倍に増加し、収益の25%を占めると発表
  • ドイツの証券取引所ベールゼ・シュトゥットガルト(Boerse Stuttgart)の暗号資産(仮想通貨)取引高は2024年にほぼ3倍となり、過去最高を記録した。
  • ビットコイン(BTC)は同取引所の暗号資産関連収益の50%近くを占めた。
  • 同社は2025年により多くの欧州の銀行、ブローカー、資産運用会社と提携することを目指している。

ドイツ有数の証券取引所であるベールゼ・シュトゥットガルトでは、暗号資産取引事業が近年爆発的に増加し、現在では全体の収益の約25%を占めるに至っていることを同社の広報担当者が認めた。

正確な暗号通貨取引高は明らかにされていないが、同取引所グループは昨年末のプレスリリースで、取引高が2024年に「ほぼ3倍」になり、過去最高を記録したことを明らかにした。ベールゼ・シュトゥットガルトは約43億ユーロ(約6923億円、1ユーロ=161円換算)をカストディしていた。

同取引所の暗号資産ビジネスの相対的な成功は、2024年に362億ドルの資金流入を記録した米国の暗号資産現物ETFブームを背景にしている。

同取引所のCEOであるマティアス・ヴォルケル(Matthias Voelkel)氏によると、ビットコインは同取引所の暗号資産関連収益の50%近くを占めている。

ヴォルケル氏はAFP通信に対し、同取引所は過去5年間、暗号資産取引プラットフォームの成長に取り組んできたと語った。

ベールゼ・シュトゥットガルトは、ドイツ語圏のプロ投資家と個人投資家の双方を惹きつけることに注力しており、同プラットフォームは現在、100万人以上の暗号資産取引顧客を惹きつけることに成功していることから、この戦略は功を奏しているようだ。

AFP通信によると、ヴォルケル氏自身は、ビットコインを支えるブロックチェーン技術の強みを考慮し、その人気が今後も高まるとの確信からビットコインに投資したという。

ベールゼ・シュトゥットガルトは、デジタル取引所と個人向け取引アプリ「BISON」を通じてサービスを提供している。昨年は、新型コロナウイルスの大流行前に比べて「およそ2倍」となる記録的な収益を達成したと、広報担当者は語った。

ベールゼ・シュトゥットガルトは昨年、ドイツの巨大保険会社 Munich Reとステーキングプロバイダー、ステーキング・ファシリティーズ(Staking Facilities)との提携により、BISONアプリ上で完全保険付きの暗号資産ステーキングサービスを開始した。

広報担当者によると、ベールゼ・シュトゥットガルトは引き続き「欧州全域の機関投資家顧客に信頼性が高く、完全に規制されたブローカーおよびカストディソリューションを提供するために、暗号資産インフラを拡張することに全力を注いでいる」という。

「2025年には、さらに欧州の銀行、ブローカー、資産運用会社とのパートナーシップを拡大し、暗号資産のマスアダプションに一段と貢献することを目指している」と、広報担当者は語った。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:T. Schneider / Shutterstock.com
|原文:Germany’s Boerse Stuttgart Says Crypto Accounts for 25% of Its Revenue as Trading Volume Triples