XRP、イーサリアムが急落──「公式」トランプ氏ミームコインでソラナが9%上昇
  • トランプ氏をモチーフにしたソラナネットワーク上のミームコインが30億ドルを集めた。XRPとイーサリアムに影響を与え、ソラナを押し上げている。
  • 新しいミームコインの価格は18日早朝に数セントから14ドルまで急騰した。

好調だったエックス・アール・ピー(XRP)とイーサリアム(ETH)は18日早朝に利益確定売りに見舞われた。ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏をモチーフにした「公式」ミームコインのTRUMPトークンがソラナ(Solana)ネットワーク上で発行されてから最初の数時間で30億ドル(約4650億円、1ドル155円換算)を集め、ソラナ(SOL)に対する需要を押し上げたためだ。

TRUMPトークンがXRPとイーサリアムのセンチメントを変化させる中、ビットコイン(BTC)、ドージコイン(DOGE)・BNBチェーン(BNB Chain)のビルドアンドビルド(BNB)などの主要暗号資産の価格動向は落ち着いていた。トレーダーらは、トランプ氏のミームコインがソラナネットワーク上でトークンを発行する選択をしたことを、イーサリアムネットワークの弱気材料と受け止めた。

トランプ氏に関連する「公式」ミームコインは、18日アジア時間早朝に同氏公認のX(旧Twitter)とトゥルース・ソーシャル(Truth Social)のアカウントから発行された。報道によると、このトークンがトランプ氏の支持を受けているかどうかについて混乱が広がる中、価格は6時間足らずで数セントから14ドルまで上昇した。

一部のファンドマネージャーは、この動きがミームコインにとって強気材料だと考えている。Placeholder VCのパートナー、クリス・バーニスク(Chris Burniske)氏はXで、「次期大統領がまさに、みなにミームコインをローンチする許可を与えた。ソラナがそのメッセージを受け取っている。警戒が必要だ」と述べた。

一方、XRPは5%下落。過去7日間に40%上昇していたが、その一部がなくなった形だ。XRPに対する需要は11月初旬から急増している。この時期には共和党のトランプ氏がアメリカ大統領選挙に勝利し、同国を国内の暗号資産(仮想通貨)ビジネスの育成の場にすると約束しており、アメリカ企業に関連するトークンに対するセンチメントが改善した。XRPはニューヨークを拠点とするリップル・ラボ(Ripple Labs)と密接に関連している。

XRPは20日のトランプ氏の就任式を前に、17日に2018年以来初めて3ドルの大台を突破した。この投機的な動きは、トランプ氏が「ソラナ、USDコイン(USDC)、リップル(Ripple)など、アメリカで設立されたデジタルコインを優先するアメリカ・ファースト戦略準備金」に前向きだという事実関係が未確認の報道がなされる中で発生したものだ。

これまでのところ、戦略的準備金に関する議論には、ビットコイン保有の計画のみが含まれている。

リップル社のCEOであるブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)氏は、1月初旬にトランプ次期大統領と少なくとも1回の会談を開いている。これにより、リップル社が次期政権に影響を与えるための直接チャネルを持つ可能性があるという憶測が強まり、XRPへの関心を高めた。

|翻訳・編集:林理南
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|原文:XRP, Ether Dive as ‘Official’ Trump Memecoin Bumps Solana 9% Higher